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揺れる信頼─対立
「なんで隠してたんだよ!」
ついに堪えきれず、Nakamuは声を荒げた。
事務所の一室に響くその声に、スマイルは驚いたように振り返る。
「別に……隠してたわけじゃない。ただ――」
「ただ何だよ? 裏でこそこそきりやんと繋がってたのは事実だろ!」
黙り込むスマイル。その沈黙が、余計にNakamuを追い詰めていく。
そこへ偶然きりやんがやってきた。空気の重さを察したのか、眉をひそめる。
「……おい、どうしたんだよ」
Nakamuは睨みつけるように言った。
「お前もだよ、きりやん。なんで俺に黙ってスマイルと?」
きりやんは一瞬言葉を失ったが、やがて低く答えた。
「……別に裏切るつもりなんかねぇよ。ただ、あいつが辛そうだったから、少し話を聞いただけだ」
「それを俺に言えなかったのか?」
Nakamuの声は震えていた。
スマイルは二人の間で視線を彷徨わせる。
「俺は……どっちも大事なんだ。でも……どうしていいかわかんなかったんだよ」
その言葉に、Nakamuは拳を握りしめ、俯いた。
「……信じてたのに」
静寂が落ちる。
同じ方向を向いてきたはずの三人の間に、深い溝が刻まれてしまった。