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ゆったりとのどかな空気が流れている午後。

ソファに座ってお茶を飲みながら、ある孤児院で行われるバザーの資料に目を通していると、ローズとキャシアの討論する声が聞こえてきた。

「イエローが一番だわ」

「いえ! 絶対ブルーが一番です!」

資料から顔を上げて二人を見ると、鏡台に広げられた冊子を挟んで「イエロー」「ブルー」と言い合っている。

何事だろうと思い、「何の話?」とベロニカは尋ねた。

二人は自分たちが白熱しているということに気づいたのか、ハッとした顔になり慌てて居ずまいを正した。

「申し訳ありません。うるさくしてしまいました」

「だ、大丈夫よ。謝るようなことではないわ。ただイエローやブルーが何のことか気になっただけで」

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