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動かなかった…
(や、ヤダなんで。嘘。私…死ぬの?)
「死ぬ」そのキーワードが頭の中で
響いた。
と同時に頭がズキズキと傷んだ。
ピーポーピーポー
遠かった救急車とパトロールカーの音が段々と近ずいてきた。
「怪我人はどこですか?」
「あっちです」
「感謝します」
「行きますよ。3、2、1」
(ヴッ)
私はたんかに乗せられた。
(あぁ。そうか私。もう無理なんだ)
「いのり!!い゛の゛り゛ィ゛ィ゛゛…」
(きりあ。泣かないでよ。辞めてよ)
「うっ…いのり。まだ死んじゃダメ…行かないで」
「いのり…」
雪湖と美朝は2人でその場に座り泣いていた。
(なんで。なんで私なんかのために泣いてくれるの?)
(ダメだよ。泣けちゃうじゃん。こんなに痛いのに。苦しいのに何故かどこか)
温かみを感じる
(わたしは。私はなんて幸せものなんだろう。)
そう思えたのはいつぶりだろう。
私は病院生活をしている。と言っても
私はまだ目覚めていない。
感覚が狂っている。
ガラガラッ。