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朝になっても昨夜のメッセージは消えていなかった。
夢じゃない。あの言葉は確かに私の元に届いている。私のスマホを触る指先はその画面を見ないよう恋人の名前を探す。
「既読,,,まだかな??」
最後に送ったLINEは6時間以上前。
小さなスタンプ1つ。返事がない。たったそれだけの事が私の胸を締め付け呼吸を乱そうとしてくる。
私の1日は彼が居てこそ成り立つ。
彼からの返事から始まり彼の言葉で終わる。彼が居なければ私は存在出来ない。
ーーーーかわいいね
そう言ってくれたあの日から私の世界は彼中心でずっと回っている。
だけど,最近彼が冷たい。
会ってもスマホばっかいじって私の話なんか聞いちゃいない。
それでも手を離したら消えてしまうような気がして,余計に強く縋りついてしまう。
ーーー「ねぇ。今日会えるかな?」
ーー「仕事忙しい」
ーーー「、、じゃあ,電話だけでもどうかな」
ーー「ごめん,また後で」
彼の”後で”は,いつも来ない。
ベッドに顔を埋めて涙を流すのは日常茶飯事。
「大丈夫、大丈夫」
自分に言い聞かせながら,私はスマホをもう1度開いた。彼のアイコンの横にはまだ灰色のチェック。だけど別の通知が光っていた。
ーー「彼,本当は君を愛してないよ」
昨夜と同じ,見知らぬアカウントからだった。
次回↬500♡