テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
もう1つ二次創作ノベルを作りたいと思います!!こっちはぐちつぼさん中心で書かせて頂こうと思います。テーマは人外パロで行こうと思ってます!!楽しんで見ていただけると嬉しいです。それでは。
夢の世界へ。行ってらっしゃいませ。
カーテンから光が差し込む。いつもの天井、いつもの壁、いつもの匂い。そして、いつもの病室。誰も来ないし、俺以外誰もいない。何も無い真っ白な空間。妙な静けさと頭痛に苛立ちを覚えながら、ゆっくりと身体を起こす。
外部の情報を一切通さないこの病院は、「人外貸切」だ。もちろんそんなの俺しかいない。ここは俺専用の場所だ。でも、誰も怖がって来たがらないのも事実だった。だからこそ誰も来ないのだから。
今日も配膳用のロボットが俺の所へ食事を運び、卓上へ。小さくコトンと音がしたと思い、不意に机を見ると、珍しく漫画が置いてある。そこに付箋で、「新しく勤務しに来た者です。前の職員は、ここを辞めてしまいました。それからは僕が貴方のお世話をします。たまに会いに来るので、仲良くしてください。」と。達筆な文字で、サラサラと書かれている。
なるほど、ここに人が来るのか。初めてだな。ここに収容されてから、人と会うのは10年振りだ。俺はその日から老いすらしてない。一種の奇病だとも噂されているようだが、俺はそんなの知ったこっちゃない。
あーあ。つまらない。心の中でそう思った。でも漫画を持ってきてくれたのはありがたいことだ。これも収容される前までは読めていたが、読めなくなって久々に読むと、中々面白い。パラパラと表紙がめくれていく音は真新しさがあった。
その時。カツカツと音がする。明らかにロボットの音ではないだろう。耳を澄ませると、会話が聞こえる。
辞めてください!!そんなことしてはあなたも殺されてしまいます!!
いいの、いいの。そもそも会ったこともないんでしょ?お前も。そんなの決めつけじゃない。ほら。カルテ。ちょうだい。
死に急いでますね。確実に。私は警告しました。もう知りませんからね。
タッタッタッタッ…
いいよ、別に。着いてこなくたって。どれ?この子はどんな子なのカナ?
走り去る音と、立ち止まる音がした。また。見もせずにこいつも帰るんだろう。そしてもう。俺のところには二度と来ない。外から入る暖かな空気も覚ましてしまうほどに、冷たい空気と、俺の心。
「きっと、また同じ道を辿るんだ。」
そう呟いた。きっとまた。同じだ。前の人だって、その前の人だって。俺の顔を見もせずに、渡されたカルテを見て帰るんだ。コイツに会ったら、ここに書いてあるとおりに、「惨い死に方をする」って。
一旦ここで締めさせていただきます!!ご閲覧頂き、ありがとうございます!!気に入っていただけたら、是非フォローといいねよろしくお願い致します!!
NEXT→♡×10