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 もう会えない――
 やっと恋という感情が芽生えたばかりなのにその芽が枯れるのは絶対に嫌だ。いつまで経っても水をあげ続けそしていつか綺麗な花を咲かせたい。そう思い俺は毎日真剣に考えた、どうやったらまた会えるだろう、どうやったら、どうやったら。



 結局俺が考えついたのは同じ会社に就職する事、だった。

 会社に押しかけるのもストーカーみたいだし、かと言ってただの学生が言い寄っても追い返されるのが目に見える。

 だったら長期戦でもいい、彼女に釣り合うような男になってかならず思いを伝えよう、そう思い俺の長期作戦が決行された。



 そうと決めてからはもう勉強の日々だった。

 九月から大学受験なんて普通だったら遅すぎる。それでも担任の先生に頼み込んでやれるだけやってみようと応援してもらえた。

 アルバイトはすぐに辞めさせてもらい受験の為にもう勉強。お金がないので国立一本で受験に挑んだ。

 正直高校三年間の思い出は特にない。

受験を決めてからは毎日最低限の睡眠時間。それ以外は勉強に明け暮れたおかげで奇跡的に国立大学への合格が決まった。ちなみに誠もだ。

 自分でもかなり驚いている。あとは同じ会社に入社するだけだ! と意気込み大学四年間を過ごした。

 大学に入学してからはまた同じ文房具屋でアルバイトさせてもらっていたが営業の人がちょこちょこ変わるくらいでやはり彼女が店に現れる事は無かった。



 とうとう就活シーズンになり、我一番にと彼女の働いている会社の求人は出ていないか隈なく探した。それでも求人は出ておらず、もう暫くしたら出るかも、と思い暫く待ってみたが結局求人が出る事はなく、俺の作戦は儚く終わった。



 それでもやっぱり諦められなくていつか中途採用とかで求人募集するかもしれない! と思いそれならキャリアアップしておいた方が都合が良いと考えマーケティングコンサル会社に入社した。



 そして社会人になって四年目でやっと彼女との再会を果たしたのだ。




「ね、本当に些細な出来事で俺は真紀に恋をして、今まで頑張ってこれたんだ」



 ベット横のサイドテーブルの引き出しから小さな箱を取り出して彼女に見せた。



「これ、見てくれますか?」



 あの時彼女からサンプルでもらった消しゴムを俺はお守りのように大事に大事にしまっておいたのだ。



「これ……、あぁ! 思い出した! 営業の人が休みでたまたま商品を持って行ったお店にいたバイト君にあげた気がする! それが松田くんだったなんて……」



「随分時間が掛かっちゃったけど俺の初恋を叶えてくれてありがとう、真紀」



 彼女は瞳に涙を溜め鼻を真っ赤にして涙が溢れないように耐えている。



「っつ……、こちらこそちゃんと話してくれてありがとう」



「これで俺が真紀に一筋って事分かってくれました?」



 優しく抱き寄せそのままベットに彼女を押し倒した。溜まっていた涙がツーっと流れた。上から見る彼女もまた色っぽくでグッとくる。

 流れた彼女の涙を優しく親指で拭い、そのまま彼女の頭を描き抱いた。



「わかっ、んっ……ちょっ、ンンッ……」



 何度も何度も彼女の唇にキスを落とす。



「真紀、好きだよ」



「わ、私も……スキ」



「え……」



 ブワッと全身が身震いするほどの衝撃的破壊力。

初めて彼女の口からスキと言う言葉が聞けて嬉しさのあまり目の奥がジンと熱くなり涙が出そうになる。



「……恥ずかしいからあんまり見ないでよ」



 綺麗な白い肌を耳まで真っ赤に染め上げ、恥ずかしさのあまりか目まで潤んでいる。もうこんなの可愛すぎて耐えられるはずがない。俺の理性はブチッと切れて彼女に覆い被さり額に、頬に、耳に、鼻にそして唇にキスをした。



「可愛いからもっと見せてください」



 バッと両手で顔を隠す彼女の手をどかしジッと見つめる。



「もぉ、やだぁ……見ないでよ」



 あぁ、自分で俺を煽っている事に気づいていないんだろう。俺は彼女の恥じらっている姿を目に焼き付けるように抱いた。

ここは会社なので求愛禁止です〜素直になれないアラサーなのに、年下イケメンに溺愛されてます〜

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