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入学式。私は不安な気持ちでいっぱいだった。春休みの出来事もあるし、何よりその頃仲が良かった子とは別にクラスになってしまった。教室に入ると、緊張しているのか静かだった。しばらくして先生が来てHRが始まった。先生のほうを見ると、なんだか落ち着かない様子。式の前で緊張しているのだろうと思った。この先生が担任の上川友弥先生だった。クラスも先生もいい雰囲気で安心した。
(このクラスなら、大丈夫だよね…)
入学式から大体1週間が経った頃、クラスも話声であふれてきて、周りの子はグループを作り始めている。部活動も何にしようか考えているころ。1人のクラスメイトが話しかけてきた。部活動何に入るか、急に聞かれたため返答がそっけなくなってしまった。その子は興味なさそうに仲いい子のほうに戻っていった。その頃、私の知らないところで小学校の頃の噂が流れていたが、あまり目立たなかったため気づかない振りをしていた。男子からは、避ける、菌扱い、暴言といったことをされたいたが、気にしないようにしていた。当時、小学校の頃から仲が良かった子と遊んだり、話したりして普通に過ごしているだけで、噂が広まり、いじめが酷くなった。クラスの子だけじゃなくて、同級生全員が同じことをしてきた。近く通っただけで壁のほうに寄ったり、わざとらしい咳をしたり、口を手で覆ったり、当たったら他の人に擦り付けたり。ずっと同じことの繰り返し。
(もううんざり。学校やだ)
そう思ってた時に、今の親友・永山麗央に出会った。似た境遇からだんだん距離が近くなり、一緒にいることも増えていった。反対に小学校から仲良かった子は、「いじめられたくないから」という理由で、離れていった。話しかけないでとまで言われた。麗央も私も納得いくわけがなかった。そこからは同じ日常。先生にも相談して、対応はしてくれた。他の子より気にかけてくれて、話も積極的に聞いてくれた。最初のほうは麗央もいたから耐えることができた。でもしばらくして、私のほうが精神的に限界が来たのか、休むことが増えていった。学校行事が終わってから
「学校に行っても同じことの繰り返し。それなら休んだほうが…」
と思った。2学期が始まるころ、SNSでも悪口を書かれるようになり、学校に行くのが辛くなり不登校に陥った。
「学校来るな、ブス」「いじめられてますアピ、酷すぎ」「死ね」
などなど。この時期が一番「消えたい」って思ってた。死にたいって。でも、死んでも何も変わらない。誰も変わらない。それに、死ぬ勇気もなかった。違う、きっとまだ「生きたい」って思ってたんだと思う。それに死んでもあいつらは変わらない。変わるはずない。反省なんてもってのほか。それなら生きて幸せになったほうがいい。そう思った。逃げるのは今だけ。必ず学校に行けるようにしてやる。