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⚠近親カプ

⚠戦争ネタ、死ネタが部分的に御座います


設定(自己解釈強め)


日帝→→→→→→→→→→→→→←日本の話

大戦をきっかけに弱ってしまった旭日旗と見捨てられない祖国の話


日帝 ⤵

二次大戦で自分だけが生き残って以来精神的に参ってしまい心が疲れてしまった

唯一残った日本という家族だけは失いたくないとまっすぐだったはずの日本への思いが歪に歪み激しく執着している

日本を「母上」と慕っている

※ウチのカンヒュに性別の概念はあんまありません。強いて言うなら皆総じて♂寄りです


日本 ⤵

日帝と同居している。268余年を生きる国の母体

日帝とは当たり障りなく彼の精神的回復に努めているがお互い癒えない傷があるためか半ば共依存気味


⬇大丈夫な方はこのままスライド⬇

────────────────────





No_side


日帝「……母上…」

日本「…?どうしたのですか?日帝」


とある日のこと。燦々と照りつく陽の光が肌を焼き付ける夏の猛暑のこと

縁側で風鈴の涼し気な音と共に季節を楽しんでいた日本の元に、一人の男が声をかけた

彼は日帝。日本と血縁関係を持つ者であり、日本を母上と慕う者

憂いを帯びた声音から紡がれる母上という言葉が、日本の心に一抹の不安を過ぎらせた

それを悟らせぬよう、穏やかな笑みを向け首を傾げる。

伏せられた顔の奥には今にも泣きそうな顔をした旭日旗の紅色の瞳が

かつては日本男児たるものと厳しく己を律し他者にもキツく振舞ってきた彼が、ここまで弱々しくなってしまっている

何があったのだろうか?日本の心にはそんな心配が静かに募っていた


日帝「母上は……私を…置いて行ったりしませんよね?」

日本「……日帝…」

日帝「母上っ…私は……もうこれ以上…家族を失いたくありませんっ……」

日帝「あの日々のことが忘れられないのです……母上…終戦したあの日から、私はずっと怯えているのですっ……」


嗚咽を押し殺し喉を絞めるよう弱く吐き出された彼の言葉にあの日の痛みが蘇る

積み重なったものが瓦解するように、彼の体は力が抜けていくよう膝から崩れ落ちていく


日本「日帝……!」


ギリギリのところで日本は彼を抱き抱える。

直後日帝の腕が日本の背に強く回され、離すまいとでもいいたげに、その力が増していく


日帝「母上……居なくならないでくださいまし…貴方だけが、私の最後の心の支えなのです……」

日帝「私の目の前から消えないでください……私以外の誰かのものにならないでください……」

日帝「母上っ………」

日本「………………」


陽の光が強く照り付ける夏のある日の事

それは盆の季節。

仏壇に添えられてるのは、かつて日帝……もとい、陸の隣にいつもいた海と空、2人の遺影

日帝はあの日から心にぽっかりと穴が空いた状態のまま、戦いのトラウマを抱えたまま、今日この日まで生活をしていた

ふつふつと募る自分だけが生き残ってしまった罪悪感と、このまま孤独になってしまう恐怖に板挟みになってしまった彼の限界が来たとでも言うのだろうか

いつもこの時期の彼は不安定だった。日本は気づかないフリをしていた

だが、もう目を逸らすことは出来ない

抑えてた嗚咽すら漏らし大粒の涙を流し執着してくる姿はさながら幼子

愛しき家族のそんな姿を見て、一体誰が見捨てるなんて出来ようか

日本は、そっと日帝を優しく抱き返し

そしてその頭を撫でた


日本「……大丈夫ですよ。日帝。私は貴方の傍から決して離れたりはしません」

日本「いつまでも…いつまでも共に……」


日本は知っている。日帝が日本へ向けてる感情は少し他とは違っている

けれども、お互いが向ける愛情というのは、確かにそこにあった

優しい優しい家族の愛

歪みと悲しみの██の愛

それが交差することはきっとない

でもきっと、お互いを支えられるのは……きっと。


日本「……三日後に、あの子達のお墓参りに行きましょう。貴方のこんな姿を見たら、海達が悲しんでしまいますよ」

日本「その日までに……元気になってくださいね」

日帝「っ……はい。母上…」

日帝「いつまでも…母上と共に……♡」


ある夏の暑い日のことだ

耳をつんざくようなセミの鳴き声がした



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