テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
白山小梅
白山小梅
12
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
あたしはいつも探している。
屋上へと続く階段をいつも探している。
書き殴られた張り紙を目指して、緊張感と優越感を抱きながら、夢中でかけ登れる場所。
立ち入り禁止のその先に広がるのは、制服という、あたしたちの日常を縛る場所で唯一、ひたすらに自由な空間だった。
寂れたタイルの上は月面みたいで、あの場所で息を吸うのが楽しみで仕方なかった。
あたしを受け入れてくれる、彼がいたから。
つまらない世界でも、あたしはひとりじゃないと思えた。