テラーノベル
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💚「七夕ってさ、雨が多いんだよ、データ的に」
阿部ちゃんが夜空を見上げながら『データ』なんて夢のないことを言う。珍しく、ベランダに出て一緒に星を見よう、なんてロマンチックなことを言われたから、もっと甘い会話でもするのかと思った。スモッグで星はそれほど見えない。
💙「やっぱり東京じゃ星は無理だな」
💚「そう?俺には輝く一番星が見えてるけどね」
💙「どこ?」
💚「翔太」
💙「ひゃーーーーー」
思わず高い声が出て、逃げるように部屋に戻った。
甘い言葉が出たら出たで、小っ恥ずかしくて、無理だった。
顔が熱い。
熱った顔を手のひらでパタパタ仰ぎながら、部屋に戻り、ソファに座った。
星の観察は終わりだ。天の川なんてちっとも見えやしない。
💚「めめに頼んで双眼鏡でも借りとけばよかった。天の川見たかったなあ」
阿部ちゃんも部屋に戻って来た。
💙「あいつはあいつで、さっくんと今頃星見てんだろ」
💚「そうかもね」
隣りに来たかと思うと、阿部ちゃんは俺の髪を撫でながら、ぐいっと顔を寄せた。息がかかるような至近距離にぎょっとする。
💚「翔太、願い事、決めた?」
💙「ねっ、願い事???」
💚「んー。例えば、阿部ちゃんのお嫁さんになりたいです、とか」
💙「ばっ!!!ばっかじゃねぇの!!!」
逃げようとしたら、肩を掴まれた。阿部ちゃんの目にスイッチが入っているのがわかる。阿部ちゃんはTシャツの裾から、さわさわと手を入れて来た。
そして小首を傾げ、俺のゴーサインを今か今かと待っている。
俺は自分から阿部ちゃんに唇を重ねた。
💙「いいよ。…抱いて?」
阿部ちゃんは満足そうな微笑みを浮かべ、まるで壊れものを扱うように、俺の頭と背中を抱えて、ゆっくりと後方へ倒した。
阿部ちゃんのひんやりした手が俺を愛おしむように、頬を摩り、首筋を撫でた。ゾクゾクするような期待感と、まだ少し残る緊張とで胸がいっぱいになる。一番大きいのは恥ずかしいと思う気持ちだ。
💙「電気、消して」
阿部ちゃんは手元のスイッチで、大きい照明だけを消してくれた。
優しいキスを落とされながら、唇の感触が降ってくる快感に身を任せる。
💚「可愛い。大好きだよ」
甘い言葉で耳から蕩けてしまいそうだ。
阿部ちゃんって本当にツボを押さえてる。一番気持ちのいいタイミングと、言い方と。
💙「あっ………んっ……」
キスが、胸の敏感な場所に触れた時、吐息と共に声が漏れた。男でも愛撫されると、胸の先が勃つなんて、阿部ちゃんに愛されるようになるまで知らなかった。
💙「きもちいい……阿部ちゃん、もっと舐めて……触って……」
阿部ちゃんは優しく俺の胸を愛してくれた。その度に恥ずかしい声と、息が漏れて、阿部ちゃんは嬉しそうだ。
俺は俺で腿のあたりに主張している、阿部ちゃん自身を摩った。爆発しそうに熱くて、硬い。俺に興奮してくれているのがわかる。
💚「翔太、ひとつになりたい……」
💙「いいよ。その代わり優しくして」
💚「わかった」
阿部ちゃんは俺をひっくり返すと、阿部ちゃんを受け入れる場所を解し始めた。刺激を受けて腰が勝手に動く。指先が敏感な場所を抉るたびに、甘い声が漏れた。
💙「あん、あん、あん、やっ……あべちゃ」
💚「ヒクヒクしてる。……もう、いいかな?」
いつもより阿部ちゃんは余裕がなさそうだ。お尻に阿部ちゃんの感触がしたかと思うと、ほとんど間をおかずに身体の中心を押し広げられた。苦しくて、二度、三度と息を逃した。
💚「きっつぃ………でも、きもちいい……翔太、痛くない?」
💙「はぁ、はぁ、なんとか……んっ…あっ」
じわじわと入って来る肉棒が、敏感な箇所をかすめて、俄かに腰が反った。
阿部ちゃんはその俺の反応に気づいたようで、執拗にそこだけを攻め始めた。
💙「ひゃう!やめて、あべちゃん!声、出ちゃう」
💚「翔太の声聞きたい。いっぱい鳴いて?」
💙「やっ、あっ、ああ!いい!きもち……いいっ…やだやだやだ」
阿部ちゃんのギアが一段と上がった。
俺の腕を引くと、深く、何度も突いてくる。
その度に制御できない声が、繰り返し俺の口から上がった。
💙「あんっ!あんっ!やぁっ!んんんんんんっ!!」
💚「翔太、むちゃくちゃ感じてるね」
そんなふうに意地悪を言う阿部ちゃんも、絶頂が近いのか、息が上がってる。
💙「いく、いく、いっちゃう!!!」
💚「背中に、出すよ………っ!!はあっ……!!」
2人で風呂に入って、綺麗にして、ベッドに入る。明日はそんなに早くないから、まだまだ一緒にいられる。
重たい瞼を何とかこじ開けようと頑張っていたら、阿部ちゃんに笑われた。
💚「眠たいなら、寝ていいよ」
💙「だって勿体ないじゃん……最近、あんま、一緒にいられないし」
言いながらも俺は欠伸を噛み殺してる。
💙「思いついた……」
💚「ん?なに?」
💙「願い事………」
💚「翔太、本当に寝ちゃいそう……いいよ。おやすみ?」
💙「阿部ちゃんと……ずっと一緒に……いたい」
夢の淵へと落ちていく最中、阿部ちゃんの、俺と同じだね、という優しい声が聞こえた気がした。
おわり。
コメント
21件
甘すぎる!!最高すぎる!!💚💙
あまーーーーいっ!!!!💚💙💚💙 素敵な2人😆朝からキュンキュンしちゃいました✨
ええぇーーー💖💖💖 しょっぴーかわいすぎる💙 あべちゃんは優しいけど男らしくて 幸せな2人の時間だぁ💚💙