テラーノベル
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8話目
二人は学園長室に移動し、学園長は春城の傷の手当てをしていた
「…本当にある程度、の手当てですね」
『………』
「…焼いた方が早いかもしれませんね」
『……いいよ、そのままで後でたかはしに見せに行くから』
「…なら今行きなさい」
『…護りたいって言ってたのはなんで』
「…何の話ですか」
『…アンタも、蘭丸さんもなんで俺を
過剰に護ろうとするのはなんで』
「…あの人は知りませんよ
私はこの学園長ですから、この学園の生徒達、もちろん教師も護る責任があります」
『…それだけ?』
「ええ、もちろん」
『…そっか…(もしかしたらと思ったけど…やっぱり話してはくれないか…)』
「春城くん…?」
『……大っ嫌いって言ったのはごめんなさい 』
「い、いえ…」
『…一つだけお願いがあります』
「ハァ…なんです、か…!」
学園長が目を向けると、春城は座っていたソファーから降り、土下座をしていた
「何して!」
『俺との養子縁組を解消してください…それと首輪も取り外してください』
「は?」
『これまでかかったお金は諸々まとめて返します
住まわせていただいた家賃、光熱費、スマホ代諸々…どれだけ時間がかかっても全てお返しします…』
「待ってください!なんでそんな話に…!」
『……お願いします…』
「だから理由を…!」
『ッ…理由なんて…!アンタが1番わかってんだろ!!!』
春城は顔を上げ、勢いよく立ち上がった
「!」
『…話してくれないのはなんでだよ…
なんでそこまで隠し通したいんだよ…!なんでそこまで信用してくれない!
なんでそこまで俺はあんたに線を引かれなきゃいけない…!?本当の息子じゃないから…?血が繋がってないから…?そこまで隠したいのは…なんでだよ…聞いても関係ないことって言われて突き放される…!
毎回アンタから突き放されると…!こっちもアンタのことを信用出来ないんだ…!』
「!はる、」
『聞いても関係ない、大人だけで解決する…って言われて…!なんで俺は…俺のことを何も知らないんだよ!俺の事なのに…何も話してくれないんだよ!
そんなに俺って信用ないのか…?』
「違う!」
『ならなんで言ってくれない!なんで全部誤魔化すんだよ!
護る為 って言って…!白虎ちゃんたちは話してくれた!』
「は?」
『聞いたら話してくれた!あんたよりずっと信用できた!!』
「アイツらはお前を何度も失う怖さを味わってないから軽々しく言えるんだよ!!」
『!』
「ッ、…失礼…」
『…はははは、何それ……そんなの俺じゃなくてもあの人達は安倍晴明公を失ってんじゃん…殺されてたじゃん!
大事に思ってる人が殺されてんのにその怖さを知らないわけないじゃん
失うのは同じなわけじゃん…!』
「…」
『何が違うの?実際あの人達は安倍晴明公を失ってる!あんたの近くに俺はいるじゃん!
そのアンタの怖さで言うならあの人達の方がよっぽど知ってるだろ…白虎ちゃんすげえ泣きそうな顔で話してくれた!
なのに…なんであんたらは話してくれないんだよ…!』
「!春城…」
『…もう…話せないなら、俺と養子縁組を解消してください…』
「ッ……」
『もうこれ以上…アンタと喧嘩みたいなことをしたくない…そのためにも話すか解消してください』
「……少し時間をください…とりあえず今日はもう帰りなさい
そして明くんのところに寄っていってくださいね」
『…はい…』
春城は学園長室を後にする
「…」
「図星つかれちゃったね〜あっちゃん」
「…まさか養子縁組解消を出してくるとは思いませんでした……」
「…言えばいいのに
あの子が君の”_________“だって」
「んなこと言えるわけねぇだろが………」
『…ハァハァ…!ッ…』
「あ!春城!」
『入道…たかはし先生は?』
「もう今大江に向かっちゃった」
『そ、…』
「その傷どうすんの?」
『あの人が帰ってくるまでは放置だね』
「え!それって大丈夫なやつかよ!」
『さぁ…けど下手に変わるよりいいかなって』
「…?なんかお前泣いた?」
『…はぁ?泣くわけねぇじゃん!泣く要素どこにもなかったじゃん!』
「いや、目尻が若干赤かったから…」
『あーさっき目が痒くて、それで擦ったから赤くなったのかも』
「そうか、用事済んだなら一緒に帰ろうぜ」
『嗚呼…帰ろ』
「…お前消えたりしないよな?」
『は?何言ってんだよ』
「ははそうだよなごめんごめん」
『…消えるならもうとっくに消えてるさ』
「は?春城?」
『…なーんて冗談だよ』
「だ、だよな」
『ふふ、たまには冗談ついてみたくなるもんじゃん? 』
「まぁな、ほら行くぞ」
『おーー』
後日、たかはしが学校まで凸ってきて春城は肩の傷を治療された
『…運動嫌いだよぉ〜…』
「仕方ねぇだろ、がんばれ」
『うーーー…しかもなんで合同なんだよーー!!』
今日の体育は弐組と参組が合同体育でしかもドッジボール対決である
『佐野もいなぁい』
「外は佐野!内は倉橋で攻めるぞ!」
倉橋がボールを持ち投げると一気に3人くらいに当たり場外に出せれた
そしてそのボールを外野の佐野がキャッチした
「頑張れ!参組ー!!」
「晴明、何してんだよ」
「空き時間だから応援だよ」
「負けたらお昼奢りなんやで〜勝ってや〜弐組」
「生徒の試合の勝敗で賭けてんじゃねーよ!」
「ったく…俺ドッジボール初めてでルールあんま分かってないんだけど…」
「ボールで相手をぶちのめせばいいんだ!」
「なるほ、ど!!」
佐野は弐組の生徒に向けて投げるがそのボールは顔面へ直撃する
「あ!ごめん!顔はノーカンなんだ!」
『泥田〜キャッチしてよ〜』
「わってるわ!」
「ひとり病院送りにされたがまあいい」
『よくはねーけどな』
「担任が来てるって言うならこっちには策がある!安倍先生〜この間泥田がブレザーの方が好きって言ってたよー!」
「お?戦争か?」
鹿島が上にいる安倍にそう告げ口をすると安倍は柵を乗り越えそうにきた
「テメー人のクラスの担任使おうとすんじゃ!」
「今だ!」
「しまった!ツッコミ入れてる隙をついてきやがった!」
「どうだ参組!ギャグばっかやってっから足元すくわれんだぞ!」
「腹立つ!!!参組総出で弐組を殺せ!!!」
『あわわわ…残っちゃった!しかも倉橋と入道と残っちまったぁ〜!!』
「なんか失礼だな」
『まもって〜!!』
「守って欲しいのはこっちなんだけどな」
弐組は鹿島とサングラスをかけた奴と参組は入道と倉橋、春城が残った
「フフフ実は僕倉橋くんとはちょっと縁があってね!いつか勝負したいと思ってたんだ」
「えっ!?なにどゆこと?僕、君と話したことないけど…」
「気にすんな倉橋!!ハッタリだ!ブチのめせ!」
「う、うん」
「今だよ鹿島くん!ジャンプして!」
倉橋が投げた3球の玉は鹿島に綺麗に避けられ最後にガリ勉にも避けられた
「!全然当たらない」
「なんだアイツ倉橋が投げると同時によける指示を出してる…コレはもしかして…」
「そう!だから言ったろ?件の倉橋くんとは縁があるってなぜなら僕も君と同じ妖怪件のなこさ!」
「!」
『…』
「ええ!?あいつも件なのかよ!」
「俺がボールがあたる凶事を予言するから鹿島くんは避けて入道くんから狙うんだ!さぁ予言合戦しようじゃないか」
「それじゃあ決着つかないよ!」
「…待てよ…凶事を予言か…ちょっと耳貸して…」
入道は倉橋と春城に何やらゴニョニョと作戦を伝えた
「えぇ!?いいの?」
『…仕方ないな…わかったよ』
「なんだ?相談か!?なら今のうちに!」
鹿島がボールを投げるとそこを倉橋は入道を庇う形で防ぐ
「ぎゃ!逆手で取られた!」
『…すぐ終わらせるわ』
「うん!」
「よし予言だ!」
「任せろ!」
「ん!?何だこの予言」
『何を見ただろうな…!?しね!』
春城はボールをふんわり投げる
「………」
『だから嫌いなんだよぉ〜!』
「こんなのよゆー」
「!鹿島くん取っちゃダメだ!」
「え?」
鹿島が取ろうとしたボールは鹿島の身体で凄い勢いで回転し地面に落ち、参組の方へまたゆっくり転がってきた
「「「!!?」」」
「え」
『相手が取れないから嫌いなんだよなぁ〜♡』
「ッ!!」
「うわぁ…」
「可哀想になってきた…」
『…さて、凶事を占う件のガリ勉くん
君は鹿島がいなくても戦えるのかな?』
「ひぇ…」
『つーことでとっととしね!』
「ぎゃっ!!」
「しゃあ!てめーらはスピンオフにだけ出てろ!」
春城が件のガリ勉にボールを投げ、ドッジボールは参組の勝利となった
『…』
そして放課後、春城は図書室に来ていた
『あれ…入道』
「よぉ春城」
『お前も調べもん?』
「そーそー」
『…入道』
「ん?」
『あのさ』
「あれ2人とも何してるの?調べ物?」
「おう倉橋お前こそ図書室にいるとか珍しいじゃん」
『えそれね』
「実はさ〜泥田たちにはちょっと言ったんだけど実は俺父親と同じ道に行こうと思っててさ…」
「えぇ!?」
「で妖怪の能力とそれに絡めた法を改めて調べようと思ってな
少し春城にも手伝ってもらっててな…まだ恥ずかしいから内緒な」
「ほぇ〜…さすが入道くん」
「そういう倉橋こそ部活じゃないのか?」
「ボクは補習で……こないだの小テスト狸塚くんにも負けちゃって…」
「お前…それはヤベぇだろ…」
『倉橋って頭良さそうな見た目してるのになぁ
なんかある意味ギャップがすごいよね』
「どういうこと?」
『なんか倉橋のタイプって運動出来ないけど勉強できます!って感じのタイプが多いけど倉橋は逆じゃん?運動できるけど勉強出来ませんじゃん
面白いよね〜…まるで詐欺師だよね〜』
「…ちょっと何言ってるか分からないなぁ〜」
『…フフフ』
「んじゃ俺これ借りて自習室行くから
じゃあ補習がんばって
ほら春城行くぞ」
『あ、僕も借りるものあるんだった
入道待って〜!!』
春城は本を借り、入道の後を追いかけ図書室を後にした
「ハァァァァ〜!!!」
『…くっそビビった!くっそビビった…!気配なかったよ…!』
「念の為見つかった時の言い訳用意しててよかった〜…俺頭良くてよかった…っ!」
『ナチュラルマウントやめて?』
「なぁこれ誰か大人に相談した方がいいよな…?」
『…相談っても誰に相談するか…だよな』
「うん…秦中は子供産まれたばっかだし…学園長や烏天狗も俺からしたら信用出来ねぇし…父さんはまた退学って言いかねないし…暗はその父さんにチクるし…」
『お前の親父さんは確かにいいかねぇな〜』
「本当はさ…晴明に言うのが1番なのはわかってるけど…なんかさ…俺晴明にクラスメイトを疑った目で見て欲しくない…」
『うん
そこは俺も同意見』
「あ”〜!そこそこ頭が回って嘘が上手くて妖怪としての出自がハッキリしてて巻き込んでも罪悪感がない大人来てくれ〜!」
『シー!!声大きいよ…!
確かに秦中は嘘苦手だし晴明は巻き込んだら罪悪感あるけど…!いるかよそんなに大人…! 』
「何しとんの?入道君に満」
『あ』
「何悩み事?せやったら安倍先生にでも」
『「いた〜!!!ちょうどいいのいたー!!」』
入道達はちょうど見回りに来た神酒と保健室に移動しそこで今までの経緯を話した
「…なるほどなぁ…まさか前に下駄箱で恵比寿先生が話しとった相手は倉橋くんだったとは…」
『うんうん』
「こっちもまさかのだよ恵比寿先生が学校の誰かに晴明と佐野の監視をさせてたなんて…とはいえまだ明治であったアイツが倉橋本人とは限らないけど…」
「まぁ全くの無関係とは思えんわな
ちょうどその時満おったんなら匂いで分からんかったん?」
『…現れた時、警官が刺されて血の匂いで鼻が一瞬効かなかったんだ』
「ほうか
ちなみに明治いったことは誰かに言った?」
『あ、いや』
「まずいと思って晴明や秦中にも言わないように言っといた」
「君…ホンマ頭回るね」
『我らがクラス委員ですから』
「そやね…まぁとにかく君らはこっから当分の間日常生活を送りつつ倉橋くんを注視して僕に逐一教えて
ただし君らから倉橋君に探りを入れたりはせんでええ
あの善人気取りの性悪邪神
事と次第によっちゃ悪いけど僕たちは平和的に済まさへんぞ」
『…なんでこの人安倍先生と親友やれてんだろう…真反対だからか?』
「そこ突っ込まんといて!」
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