テラーノベル
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スダの嘲笑混じりの声が、静まり返った教室に響く。
「どうします? まだ時間はたっぷりありますよ。語り合うのもよし、もう決着をつけるのもよし。凶器ならそこら中に転がってます。ただ、血液が固まってるせいで切れ味が悪いんですよね。まあ、その分、痛みは増すかもしれませんが……」
淡々とした口調。楽しげな笑み。
それがハルキの神経を逆撫でする。
だが、彼の意識は目の前の葉月に向けられていた。
彼女は震えながら、涙に濡れた瞳でこちらを見上げる。
「ハルキくん……ごめん……ごめんなさい……」
か細い声で、訴えるように言う。
葉月は両手を握り締め、震えながら懇願するように続けた。
「殺そうとはしないで……お願い……」
彼女の涙を見ても、ハルキの心は微動だにしなかった。
静かに葉月を見下ろし、低い声で呟く。
「……君は、たった一言で周りを動かしてしまった。気づいて、それを取り繕って……優しいふりをして、自分は悪くないって思い込んでたんだろうね」
葉月は必死に首を振る。
「ええ……でも、悪気はなかったの……本当に……」
ハルキは乾いた笑いを漏らす。
「悪気がなかった? それで済むならどんなに良かったか……」
その言葉の裏には、押し殺した怒りが滲んでいた。
「でも、それで僕は自信を失ったんだ。サークル内だけでなく、学校中の友達に裏切られて、笑われて……。誰かがいじられれば、自分は安全だって思ったやつら。見て楽しんでたやつら。見て見ぬふりをしたやつら……全部が、この結果さ」
視線が、教室の隅へ向く。
黒い布をかけられた遺体たち。
もう動かない彼らの姿が、ハルキの脳裏に焼き付く。
静かに、教室の隅に転がっていた剣山を拾い上げる。
錆びた鉄針の先端には、微かに乾いた血がこびりついていた。
手に取ると、重みがあった。
「スダの言った通り、じわじわ死んでいくのも悪くないかもね」
剣山を眺めながら、ハルキはゆっくりと葉月に向かって歩き出す。
足音が響く。
「う……うう……やめて……」
葉月の声が震え、後ずさる。
それでも、ハルキの足は止まらない。
「僕はね、君の『一言』のせいで三年間もいじられ続けたんだ。それも、君が何も気にしてない顔で過ごしてた間、ずっとだよ……」
葉月はその場にへたり込む。
震えながら、涙を流し、何度も「ごめんなさい」と繰り返す。
しかし、ハルキの表情は冷徹そのものだった。
静かに、剣山を振り上げる。
葉月の瞳が恐怖に引きつる。
「さあ、どうする? ハルキくん」
スダの声が響く。
彼は腕を組みながら、微笑を浮かべていた。
「君の復讐は完成するのかな?」
その声は、静かにハルキの心を蝕んでいく。
「復讐ってさ、やり終えた後は結構スッキリするものらしいですよ。……まあ、やったことは消えませんけどね」
ハルキの手が、剣山を強く握り締める。
指先が白くなるほどに。
葉月は泣きじゃくりながら、震える手を差し伸べる。
「お願い……もう、こんなの嫌……」
その言葉を聞きながらも、ハルキの腕はゆっくりと振り下ろされようとしていた。
スダの笑みが、より深くなる。
この地獄の終焉は、すぐそこまで迫っていた。
#デスゲーム
Mr.J
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しょうまる
観測者l!!@人狼ゲーム中
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コメント
1件
うわぁ、この緊張感…。ハルキの心の闇がひたひたと迫ってくるようで、息が詰まるシーンでしたね。特に「復讐ってさ、やり終えた後は結構スッキリするものらしいですよ」っていうスダの台詞が、逆に復讐の虚しさを暗示しているようでゾッとしました。葉月の謝罪も、彼女の立場からすると本心なんだろうけど、もう手遅れな感じが切ない…。剣山を握りしめる場面で終わったのが、次が気になって仕方ないです!