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「あの夜、貴方はどこでなにをしていらっしゃったのですか」

 先ほどまでの威勢はどこへ行ったのか。
 ぐっと黙り込んだテオドア様に、私は真剣に問い立てた。

 複数人の魔術師が王子殿下の寝所に入室し、大掛かりな黒魔術を行うなど、リスクが高すぎる。
 当然、王妃殿下はあらかじめ根回ししていただろう。
 ジークフリート殿下のお部屋前のドアマン、睡眠薬入りのお茶を運んだ女中、そして病死と虚偽の診断をした侍医。
 けれど、ジークフリート殿下に忠誠を誓っている側近だけは、もう二度と懐柔できなかったはずだ。
 ──できなかったはず、なのに、なぜ。

 テオドア様はジークフリート殿下にしばし目線を移し、観念したように目を閉じた。

「……パーティー後は王妃殿下に、遅くまで引き留められていた。……その、*****************

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嫌われメイドですが、王子殿下の恋人役になりました

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