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2,024
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にさん(23)
俺は死んだ。死んだはずだった。
目が覚めるといつもの神社に居て、たちばなが鞠で遊んでいた。
「なんで、たちばな、?」
「なぁに?」
確かに落ちたのに。確かにあの山から
「悪夢でも見た?顔色悪いよ 」
「えっ、いやっ、」
「元気になったら遊ぼうね」
「……うん、」
崖から落ちたこと、山へ行ったことたちばなは何も話さない。
本当に夢だったのか?
「たちばな、あの、山のこと」
「なに?」
「…俺たち、山って行ってなかった、?」
「……行ってないよ。」
「でも、崖から落ちて…… 」
「夢でしょ?」
「でも、でも……」
「前だって俺熱があったのに、ここに来た途端治ったり……」
「おかしいよ……」
「……にっしー。」
辺りが静かになった。
何も聞こえない何も感じない。
鳥や虫の気配まで。
怒らせてしまったのだろうか。
たちばなはかみさまだから。
「ごめんなさっ、たちばなっ、」
「ねえにっしー。」
「これは悪い夢だから。」
腕を掴まれ押し倒された。
痛みは感じない。夢のように。
「んんぅっ、んんーっ!」
唇に柔らかいものが触れ、口の中に何かが入ってきた。
何も見えない。たちばなが着物の袖で目を隠しているから。
何があるの、何をされているの。
苦しい。けど気持ちい。
ふわふわしてきた。
「悪い夢だからね。にっしー。」
「おやすみ。」
「ちょっとしたお仕置だから」
目が覚めたら自室にいた。
外は風が強いのだろうか。
窓がカタカタと音を立てて揺れている。
もう夕ご飯の時間だ。
今日はなんだろう。
ハンバーグだといいな
コメント
2件
こんくらいの不穏が1番いいんだよっていう...(個人の感想)