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「ところで、二ーヴァさんはなんの用だったんですか?師匠に用事ありって感じでしたけど」
まだ昼前ということもあって、クッキーと紅茶を出すことにしましょう。
お湯を沸かしている間に、訪問の理由を聞いてなかったと思い、二ーヴァさんに尋ねる。
「え?ああ、アイツなぁ。はぁ、アイツの弟子に言うのもなんだが、アイツ私の道具取っていきやがったんだ」
「えっと、それは……」
「そう、盗まれたんだよ。だから取り立てに来たってのに、図ったかのように居ないし」
「あわわわわ、す、すいません!ウチの師匠がとんでもないことをっ!」
なんと愚かな、師匠。
私、恥ずかしいです。
謝ってどうこうなる問題では無いですけどひたすら謝りました。
「あーいや、勿論腹立たしいし、怒ってるんだけど、アイツが何かとどっかから持ち出す時って必要に迫られてなんだよ」
(今サラッと、色んな所から盗みを働いていた事実を聞いちゃった気がするんだけど……)
「だから、今回もそうなんだろうとは思ってるけど」
二ーヴァさんは言い淀みました。
私は紅茶とクッキーをテーブルに並べ、続きを促しました。
「けど?」
二ーヴァさんはありがと、と言い紅茶を1口飲んでから行儀悪く肩肘ついてため息を吐きました。
今更ですが、二ーヴァさんはかなりの美形ですね、ベリーショートの髪に凛々しい目付き。
鼻筋は細く、形もいい。
そして、目が大きいです。なにか、不思議な感じがしますが、見た目は美しいブルーの目。
そんな二ーヴァさんは顎に手を当ててるだけなのに絵になります。
「なーんか、ややこしい事になってそうで」
口をへの字にして面倒くさそうな表情。
過去に同じようなことでもあったんでしょうか。
「そうなんですか?師匠が突拍子もなく何処か行くのは今に始まったことじゃないですけど……」
「そ、そうか。アイツ自由過ぎやしないか?まあ、それはいい。問題は君という存在と、統括会の依頼という点だ」