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「ケンジさん、さっきの告白は、ケンジさんの本心なの?」


近づくなと言われたせいで、その場で声を大にして訊ねた。あんな盛大な告白をされたことがないゆえに、ドキドキがとまらない。


「はじめは、彩香ちゃんの見た目が好みだった。俺が好きだったゲームに出てきたキャラと同じ名前をしていたのも、運命を感じてしまったんだ」


「ゲーム?」


考えもしなかった言葉に、目を瞬かせながらキョトンとする。


「うん。萌え系のゲーム。だけどそのゲームが終了することになってね。だからこれをキッカケに、2次元から足を洗おうと思って、出会い系サイトで手当り次第に、女のコに声をかけていたんだ」


(近づきたくてもそれを阻む、高くて分厚い壁ってもしかして、モニターのことだったっていうの!? ゲームに夢中になるヲタクって、もっとパッとしない人だと思ってた)


どこから見てもケンジさんは、そこら辺にいるごく普通の会社員の男性にしか見えない。率先して私をリードしながら、今までデートしていたくらい、とても頼りになるしっかりした人で、コミュ障でもなかった。


「ケンジさんは、ゲームが好きなんだよね?」


「ええ、まぁ……」


「わざわざ好きな趣味を、無理してやめなくてもいいんじゃないかって、私は思うんだけど」


頭の中に浮かんだことを口にしたら、ケンジさんは持っていた花束を胸の前にズラし、顔を見せた。夜目でもわかるくらいに、顔全部が真っ赤になっているのだけれど、花束の薔薇も赤いので、余計に顔の赤さが増して見える。


「綾香ちゃん、それってどういう――」


「好きなゲームが終わっちゃうのなら、新しいゲームから好きなコを見つけたらいいんじゃないかって」


「…………」


「でもその2次元の彼女を優先して、私を蔑ろにしたら、妬いちゃうかもしれないけどね」


自分にまっすぐ注がれる視線がなんだか照れくさくて、俯きながら告げてしまった。頬をぽりぽりしながら、視線を明後日に向ける私に、ケンジさんは無言で近づき、花束ごとぎゅっと抱きしめる。


「わっ!」


「綾香ちゃん、イジワル言わないで、俺の告白に対しての返事をしてほしい」


抱きしめられる頭上から、ケンジさんの真剣な声が聞こえた。


「えっと、元カレに借金を背負わされるような女ですが、私でよければお付き合いよろしくお願いいたします」


「俺こそ……俺こそ2次元の彼女に夢中になる男ですが、俺でよければ付き合ってください!」


「もう、ケンジさんったら、何度私に交際を申し込むんですか」


くすくす笑う私にケンジさんは顔を寄せて、なにも言わせない勢いでキスをした。熱のこもったそれを、私はしっかりと受け止める。


こうして元カレの借金を無事に返済し終え、ケンジさんとのお付き合いが改めてスタートしたのだけれど。


「綾香ちゃん、今は俺とのデート中なのに、スマホのゲームの男を落とすことに夢中にならないでくれよ!」


「ケンジさんだって昨日の夜、遊びに来てた私を放置して、2次元の彼女探ししていたじゃない!」


ケンジさんがプレイしているゲームを見ているうちに、女性向けのゲームがあることを知り、試しにやってみたら、見事にハマってしまった。


「彩香ちゃんがこんなことになるなら、やっぱりゲームをやめればよかった!」


「ケンジさん、違うちがう。ゲームの中のカレシよりも、私をときめかせればいいだけなんじゃない?」


しかしながらゲームの中のカレシは、甘い声で私に囁いてくれるけど、触れることはできない。しかもプレイしている、女のコ全員を相手にしてる。


「綾香ちゃんをときめかせることを、俺がすればいいってこと?」


「そういうこと! 私をたくさんときめかせてよね!!」


私だけに愛情を与えてくれるケンジさんの腕に絡みつき、上目遣いで念入りにお願いしてみる。そんな私の期待に応えようと、顔を寄せながら愛のあるセリフを囁いてくれたのだった。


♡HappyEND♡


閲覧ならびに☆をありがとうございました! 次回作もよろしくお願いします😚

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20

コメント

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ユーザー

最後まで閲覧とたくさんのコメントやイイネをありがとうございます。 とても楽しく執筆することができました😊

ユーザー

最高すぎます!🥰

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