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#男主人公
パラレル・ゲーマー
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コメント
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ええ〜〜〜!!?!?😭💦💦 第22話、重すぎる…!マジで心臓ぎゅってなった…!! まず、過去の話で但馬とか多田先生を追い詰める主人公の執念深さと冷静さに鳥肌立ったよ…。妹を守るためなら手段を選ばない感じ、カッコいいけど怖くもある…!そして最後の父親登場で、あのトラウマのフラッシュバック描写が生々しすぎて読んでるこっちまで息苦しくなった…。 「蛇に睨まれた蛙」って表現がめっちゃ刺さった。体格は勝ってるのに心の奥ではまだあの頃の自分なんだね…。そして電話に出ない春佳ちゃん…「しまった」で終わるのズルすぎるよ!!続きが気になりすぎて今夜眠れないかも…!次回も絶対読むね!!🌸✨
――は? ふざけんなよ?
――誰がクソガキに春佳をやるかよ。
怒り狂った俺は但馬というガキについて調べ、卒業間際、彼の自宅近くで待ち伏せして圧を掛けた。
『あのさぁ、春佳に近づかないでくれる?』
坊主頭の彼は、いきなり現れた大学生に面食らっていた。
『瀧沢さん本人からOKをもらったんだから、あなたに関係ないでしょう』
『へぇ。これでも春佳を一途に好きだと言えるワケ?』
俺はスマホを出し、但馬に写真を見せた。
『な……っ』
画像には、カラオケで野球部員と女子が騒ぐなか、マイクを持った但馬が春佳ではない女子とキスをしているのが映っていた。
『ストーカーかよ!』
とっさに但馬は俺を罵倒する。
『事実だからそうやって知性のない悪口しか言えないんだよな? ……それで? 二股しておきながら、まだその口で春佳が好きだって言うワケ? 図々しくねぇか?』
見下ろすように睨むと、但馬は歯噛みしたあとに大きな声を出した。
『別れるよ! それでいいんだろ!』
言ったあと、捨て台詞のように『やべぇ奴!』と言って走っていった。
これで害虫は駆除できたと思ったが、春佳に目を付けない男がいない訳がなかった。
『お兄ちゃん、助けて……っ! 私、汚れちゃった!』
春佳が高校二年生になったある日、いきなり妹が家に来たかと思えば、泣きじゃくりながら抱きついてきた。
『汚れた』と尋常ではない言葉を聞いて詳細を尋ねれば、怒りで我を失いそうになった。
淫行教師が春佳に迫り、その体を触ったと聞いて、俺は激しい憎悪に身を燃やす。
だが傷付いた妹を慰めるために、努めて優しく言った。
『大丈夫だ。誰かに見られていた訳じゃないだろ? まず普通に過ごしてきちんと授業を受けるんだ。そういう奴は他の生徒にも似たような事をしているだろうから、いずれ罰がくだる。春佳はこれ以上関わらないようにして、二人きりになるのを徹底的に避けろ』
『……分かった』
俺は涙を零している彼女の頭をポンポンと叩く。
『仕返しをされないか心配だろうけど、ちゃんと授業を受けてテストでいい点をとれば落第はしない』
春佳が帰ったあと、俺はパソコンで多田という数学教師について調べ、匿名掲示板から奴に関する情報をサルベージしていった。
そして多田についての被害者スレッドをつくり、複数人になりすまして被害を訴えると、面白いほど同類が〝釣れた〟。
掲示板では炎上と言っていいほど多田への罵詈雑言で盛り上がり、ある程度情報が出きった頃になり、それをプリントアウトして学校に送りつけた。
その後、多田は破滅した。
後日春佳から【先生がいなくなった】と連絡があり、俺は何食わぬ顔で【良かったじゃないか。新しい先生からしっかり教えてもらうんだぞ】と励ましておいた。
そのまま、妹を気に掛けながら自由に生きる生活が、穏やかに続いていくものと思っていた。
春佳が大学に入ったあと、再度彼女に『一緒に住まないか』と誘ったが、以前とさほど変わらない返事をされた。
『自立は大切かもしれないけど、大学は家から通える所にあるし、お兄ちゃんを頼る必要はない。お父さんはご飯を作らないし、お母さんが何もしなかったらみんなコンビニ弁当で済ませちゃう。私がご飯を作れば節約できるし、家を出るつもりはないよ』
成長すれば春佳も家庭環境の異常さを知るかと思ったが、彼女はますます『両親を支えないと』と思うようになった。
あまりしつこく言っても疑われるので、『そうか』と言って引き下がった。
実家は一般家庭より少し余裕があるので、家政婦を雇えば春佳だって大変な思いをしなくて済む。
だが父親は自分の異常さを知られるのを怖れ、昔から他人を家に上げるのを嫌っていた。
だから家政婦を雇うという発想に至らず、春佳が奴隷のように働かなければならなかった。
――それでも、さすがに大学を卒業したら一人暮らしするだろう。
あと数年の我慢だと、自分に言い聞かせていた二十六歳、三月の末――。
会社から自宅マンションに帰った時、外に一人の男が立っているのに気づいた。
六年会っていなくても分かる。あの体のシルエットは――。
顔から血の気を引かせた俺は、その場に立ち止まる。
着ているスーツはそこそこ上等なはずなのに、くたびれきった印象のある男――、父は、薄ら笑いを浮かべて俺に近づいてきた。
『久しぶり。大きくなったな』
その声を聞いただけで心臓が狂ったように鳴り、頭痛がし、吐き気がこみ上げる。
今いるのは自宅マンション前だというのに、なぜか実家にいるような感覚に陥った。
ギシギシと軋むベッドに、シーツに押さえつけられる息苦しさ。
耳に掛かる生温かい吐息に、手首を掴む力強い手。
奴は目の前にいるのに、肌に触られたような気がしてブルッと震える。
『……何しに来たんだ。祖父さんに近づくなと言われなかったか?』
――今の俺がこいつに力で負ける訳がない。
――ずっと鍛え続けているし、身長も体格も何もかも勝っている。
――何かされかけたら、思いきりミドルキックを食らわせてやる。
第三者から見れば、ヒョロッとした五十歳手前の親父より、筋肉に恵まれた俺のほうが〝強者〟に見えるだろう。
なのに、いつまでも蛇に睨まれた蛙はこちらのほうなのだ。
蒸し暑い夜だけが理由でなく、額にフツフツと冷や汗が浮かぶ。
『春佳は綺麗になったよ。お前、最近会ってるのか? 父さんはお前たちが連絡をとってるか知らないから』
こいつの口から春佳の名前が出るだけで、おぞましくて吐き気がする。
『……会ってるし、春佳の事は誰より俺が知ってるから、あんたに言われるまでもない』
言い返しながらも、嫌な予感がして堪らなかった。
父親は薄ら笑いを浮かべ、目を細める。
『お前は本当にお母さんそっくりに育ったなぁ……。本当に綺麗だ』
(まったく似てないだろ)
昔から変わらない口癖を耳にし、思わず内心で毒づく。
母は俺ほどくっきりとした目鼻立ちをしておらず、あっさりとした塩顔だ。
うりざね顔に細めの目、鼻も低く唇も薄い。体型は痩身で身長は高め。
俺がいわゆる縄文顔なのに対し、家族の三人は弥生顔だ。
父は一応二重だが、俺ほど目が大きくないし二重の幅も狭い。
鍛えて筋肉量が増えても、俺と似た体型にはならない。
春佳も二重ではあるが、どちらかといえば童顔で丸顔、痩せ型の平均的な身長だ。
俺だけ家族の中で浮いていて、浮気や不倫の概念を知った頃は、父か母のどちらかが浮気をしてできた子供ではないかと疑っていた。
そんな自分の、どこが母に似ているのか一ミリも理解できない。
『でも、春佳も可愛いんだ。母さんそっくりで、大人しくて言う事を何でも聞いてくれて、本当に可愛いぞぉ~……』
粘着質に笑うその顔を見て、全身に悪寒が走った。
『お前……、まさか……』
あってはならない事を想像し、俺は身を震わせる。
とっさに、俺はスマホを取りだして春佳に電話を掛けた。
だが何度コール音を鳴らしても彼女は出ず、代わりに音声案内が流れてくる。
思えば三日前から春佳から連絡がない。
今までも数日程度なら連絡に穴が空いた事はあるので、特に問題視していなかった。
――しまった。