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国会議員の秘書は[公設秘書]と[私設秘書]がいる。


[公設秘書]は、国会議員が〈国費〉で雇える秘書だ。

政策担当秘書、公設第一秘書、公設第二秘書の3種類がある。


給与が国庫から出るため、身分は『特別職国家公務員』になる。

活動拠点は東京の議員会館で、仕事は政策に関することが多い。


紗姫が「不倫した」といわれた秘書は[私設秘書]だ。

給与は、議員個人が支払う。


活動拠点は地元で、仕事は「組織力(地盤)」を強化することだ。

支援者と交流を深めて一票でも稼ぐ、が任務といえる。


紗姫は[私設秘書]と行動することが多く、疑惑を持たれたようだ。

もちろん完全な潔白。紗姫は不倫をしていない。


だが秘書の事故死から2日後……、


「必要事項は記入しました。署名捺印を願います」

紗姫は『離婚届』を突き付けられた。


マスコミの包囲を突破して、弁護士が紗姫の部屋まで来た。

信也が勤務していた法律事務所の、若い男性弁護士だ。


セットアップのジャージを着ている。

カバンはリュックで、靴は古いスニーカー。髪はボサボサだ。

マスコミは、マンションの住人と思って注意しなかった。


「離婚? なぜ?」

納得しない紗姫に、弁護士は心底から呆れた。


「なぜって……。秘書と不倫して死に追いやったんですよ。

先生がどれほど苦しんだか、迷惑を掛けたか、解かってないんですか?」


秘書の死因は、車の事故だ。

道は平坦で見通しが良かった。アルコール反応はない。

警察は「心労と睡眠不足からの運転操作ミス」と判断した。


その原因は「紗姫との不倫がバレたから」と、誰もが確信している。


「不倫なんてしてません。夫と話します」

「先生は会いたくない、と仰ってます」

「会わずに離婚?? そんなこと?」

「そのために私が来ました」

「でも私は潔白です。不倫なんて、」


「証拠は あります」

弁護士はテーブルに【証拠写真】を並べた。


【紗姫と秘書がホテルから出る様子】

「このホテルは、SDGsの勉強会をした場所で、その帰りです」


【秘書の車の助手席で微笑む紗姫】

「支援者を後部座席にお乗せしたので、私が助手席に座りました」


弁護士は、次の一枚を出した。

「では、これはどうですか?」

「え⁉」


【立ったまま抱き合う紗姫と秘書】


「これでも不倫していない、と言うのですか?」

「う、嘘よ」


「もう1枚あります」と、弁護士がテーブルに写真を置いた。


【ベッドで絡み合う紗姫と秘書】


紗姫は全裸で、胸も足も見えている。


紗姫の身体からだに間違いない。

胸の形も、感じたときの表情も、間違いなく紗姫だ。


全裸で秘書と絡み合う紗姫は、満足な表情かおをしている。

議員の妻は 夫の不正を暴いて復讐する

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