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𝕟𝕒𝕧𝕚.⋆𝜗𝜚
365
#ゆり組
有栖
1,200
そのまま、ふらふらと夜の街を歩く。
行く当てもない。
♥️(……帰りづらい)
さっき飛び出してきた家。
スマホには、何度も着信が入っている。
でも、今は戻る気になれなかった。
♥️(……どうしたらいいんだろ)
もう、何もわからない。
そんなとき――
ふと、路地裏に人影が見えた。
♥️「……え?」
暗がりの中。
誰かが、ぐったりと地面に横たわっている。
♥️「大丈夫ですか!?」
慌てて駆け寄った、その瞬間――
♥️「……っ!?」
鼻をかすめた、独特の匂い。
すぐにわかった。
――吸血鬼だ。
そして、その身体から漂う匂いで、
明らかに血が不足していることもわかった。
🖤「……はぁ……」
苦しそうに息を吐く。
♥️「……あの」
一瞬、翔太のことが 頭をよぎった。
けれど──
もう、どうでもいい。
♥️「俺の血……吸いますか?」
🖤「……え?」
驚いたように目を開く。
♥️「ちょうど今日、病院で補充してもらったばっかですし…」
♥️「…味は…まずいですけど」
自嘲気味に笑う。
すると――
男の瞳に、少しずつ光が宿った。
🖤「……ありがとう」
ゆっくりと身体を起こし、
宮舘の肩に優しく手を置く。
♥️(また、痛いんだろうな……)
ぎゅっと目を閉じる。
――その瞬間。
首筋に、唇が触れた。
♥️「……っ」
…………あれ?
♥️(……痛くない)
むしろ――
どこか、心地いい。
♥️(吸い方って……)
♥️(人によって、こんなに違うものなの……?)
やがて、ゆっくりと唇が離れる。
🖤「……ふぅ」
🖤「ほんとに助かった」
🖤「ありがとう」
そう言って、優しく微笑む。
その笑顔に、
宮舘はなぜか戸惑った。
♥️「……あなたのパートナーは?…」
すると、男の表情が少し曇る。
🖤「……浮気されたんだ」
♥️「……え?」
🖤「ここ最近、なんかおかしいなって思ってた」
♥️「……おかしい?」
🖤「血を吸う量はいつもと変わらないはずなのに、なにかとすぐ病院に行って注射してたし」
🖤「俺が血を飲もうとしても、いつも足りなくて……」
🖤「ずっと、変だと思ってた」
少しだけ視線を落とす。
🖤「俺の予想通りだった」
♥️「……それは、辛いですよね」
思わず、胸が痛くなる。
自分にも覚えがあるから。
🖤「……あなたは?」
🖤「……俺に血を与えてくれたけど」
🖤「パートナーは?…」
♥️「……俺のパートナーも」
♥️「他の人の血を……吸ってました」
言葉にした瞬間、
目の奥が熱くなる。
🖤「……そう」
少しの沈黙。
そして――
🖤「正直に言うね」
🖤「君の血を飲んで……すぐにわかった」
♥️「……え?」
🖤「君は、パートナーに愛されてないんだね」
♥️「………っ」
その言葉が、
胸の一番痛いところに突き刺さった。
こらえていた涙が、
ぽろりと頬を伝う。
🖤「……ごめん」
♥️「……大丈夫です」
そう言いながら、
全然、大丈夫じゃなかった。
そのとき――
ぷるるるるっ。
静かな路地裏に、
スマホの着信音が響いた。
画面を見る。
――翔太。
♥️「……」
何度も、何度も鳴り続ける。
♥️「……帰らなきゃ」
🖤「……そんな人のところに?」
♥️「………」
答えられない。
帰りたくない。
でも――
帰る場所が、他にない。
そんな宮舘を見つめ、
男は静かに口を開いた。
🖤「……ねぇ」
🖤「俺の家に来ない?」
♥️「……え?」
🖤「行くところ、ないんでしょ?」
🖤「だったら……」
少しだけ微笑んで、
🖤「しばらく、俺のところにいればいいよ」
♥️「……え」
つづく――。
コメント
25件
めめぇーーっ!!←(?)やっぱ🖤❤️もてぇてぇ…!次の話見てきますっ!!
めめの登場だぁ〜🖤❤️
🖤きたー!! 次回が待ちきれないです🫶🫶