テラーノベル
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「誰ですか?こんな所で」
と、少年は屋根から降りてきた。すまない先生はハッとして、慌ててこたえた。
「す、すまない!この建物、すごいいいなぁって思って・・・」
そう答えると、彼はパッと顔を明るくした。
「本当!?嬉しいな!これ、俺が作ったんだ!」
「えぇ!?君が!?凄い!!」
すまない先生は尊敬の眼差しで彼を見ると、彼は照れくさそうに頬を掻く。
「ところで、君、旅の人?見たことない顔だけど」
「あ、僕、すまない先生!」
「・・・すまない先生?変わった名前だな?」
「僕、記憶無くてさ・・・だから、名前をつけてくれた人がいて、それでこの名前なんだ!」
「へぇ・・・俺はミスター銀って言うんだ」
「じゃあ、銀さんだね!」
と、2人は微笑ましい空気にのんびりしていると、
「ハッ!しまった!!レッドくんとブルーくんとはぐれた!!」
「え、今更???」
と、銀さんはツッコミを入れた。そして、すまない先生は踵を返した。
「じゃあね!銀さん!」
「おー!気をつけろよ!!この辺り、最近誘拐事件が多いから!!」
「うん!バイバーイ」
と、すまない先生は銀さんに手を振り、元来た道を戻って行った。
✵✵✵✵✵
ふと、近道しようと路地裏へ潜り込む。すまない先生はひょいひょいと路地裏を進んでいくと、
コツ、コツ、コツ、コツ、コツ
「?」
ふと、足音が聞こえた。すまない先生は立ち止まり、振り返る。
「・・・誰?レッド?ブルー?」
そう声をかけるも、返事は帰ってこない。すまない先生は首を傾げ、前へと向き直す。すると、
バチッ
「!?」
突然痛みが走り、すまない先生は倒れた。体が思うよう動かなかった。すると、
「おい、さっさと運べ」
ふと、話し声が聞こえた。すまない先生は薄れゆく意識の中、覚えているのは、
泣きそうな表情のまだ幼そうな少年が震える声で、呟くよう零した言葉が最後だった。
──「ごめんなさい」。と
コメント
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ほ!?すまない先生!!誰だよあいつ!てかごめんなさい、とは?幼そうな人って誰だろう…赤ちゃんとか?それともブラック!バナナとマネーはなんか違う気がするけさ!続き気になるねー!