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私
の名前はナスターシャ。孤児として教会に預けられていたが、ある日突然やってきた機械人形により、その生活は大きく変わった。今や彼女は私の保護者となり、一緒に暮らしているのだ。しかしそれは同時に新たな問題を抱えることにもなった。それは何かと言うと……。
「ほら、ちゃんと歩きなさいよ!」
そう言って私は後ろを振り返りながら、手を繋いで歩く彼女を叱咤した。
「ごめんね、ちょっと疲れちゃったみたい……」
彼女は申し訳なさそうな顔をしながら、こちらを見上げてくる。その瞳はとても澄んでおり、どこか小動物を思わせる愛らしさがあった。
(本当に仕方がないわねぇ)
彼女の名前はレグという。外見年齢は10歳くらいに見えるのだが、実年齢は不明。私が出会った時には既にこのような姿だった。見た目は完全に女の子なので、最初は妹ができたような気分になったものだ。
ただ一つだけ言えることがあるとすれば……彼女は天才だったのだ。
才能と努力によって手に入れた数々の功績の数々は、彼女の人生における大きな誇りとなった。同時に、その才能故に彼女が歩んできた道は決して平坦ではなかった。幼くして両親を失い、天涯孤独の身となりながらも、決して挫けずに自分の道を進み続けた彼女にとって、それらはかけがえのない財産となっていた。
しかし、そんな日々も終わりを告げることになる。
ある日突然、彼女の前に現れたのは、一人の少年。
彼の名は、「ダミアン=コバック」
彼は、とある王国に仕える騎士であった。
その国では、剣の腕が一番のものに与えられる称号として『王』の称号があった。
そんな彼にも当然、『王』になる権利があったが……彼だけはどうしても『王』になることを拒んだのだ。
理由は至極単純。
──自分は騎士だからだ! という理由だった。
しかし、国王陛下や大臣たちは納得がいかなかったらしく、何度も彼を説得したが彼は決して首を縦に振らなかった。
それからしばらく経ったある日のこと。
突如として王国中に謎の霧が発生した。
それにより人々は彼女に期待し、同時に恐れてもいた。
彼女は人々の理想像であり続けなければならない。その思い込みの強さにより、やがて人々からの重圧に耐えかねて人格破綻を起こしていく。それはもはや、人間としての彼女ではないかもしれない。しかしそれでも、人は彼女を慕い続けたのだ。
【武装】
『機械仕掛けの神』……彼女が持ち運べる範囲では最大級の武器であり、切り札でもある。見た目こそただの人形だが、あらゆる攻撃に対して絶対的な防御を誇る他、強力な破壊光線を放つことができる。