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こんにちは。僕はラウール。今親から一人暮らしをしてみたら?と言われ物件探しをしています。なかなかいい所が見つかりません。どうしましょう。
今日は土曜日、昼から阿部ちゃんとふっかさんと康二くんとYouTubeの撮影がある。メンバーに相談してみようか。
「おはようございまーす。」
楽屋の扉を開けて挨拶をする。ソファーに座っていた阿部ちゃんと康二くんがこちらに手を振りながら返してくれる。
「おはようラウ!」
「ラウールおはよう。なんかいつもより眠そうだね?」
阿部ちゃんが自分の目に下に手をやってクマができていることを伝えてくれる。昨日は夜遅くまで勉強していたのもあるが、物件を探すのに手間取って…結局いい所は見つからなかったんだけど、おかげであまり眠れていない。
「阿部ちゃん聞いてよ〜。」
「どうしたの?」
微笑んで首を傾げる阿部ちゃん。あざといなぁなんてお思いながら物件の事について相談した。良い家が見つからないこと、一人暮らしがどんな感じなのか分からなくて不安なこと、他にも色々と相談した。
「あ〜。一人暮らしか〜。まあ確かに難しいところだよね。初めてだからわかんないこと多いしね。」
「そうなの!ねぇどうしよ?」
しばらくの間うーんと考え込む阿部ちゃん。優しいなぁ自分の事じゃないのに。阿部ちゃんはなにか思いついたのかパッと顔を上げてある提案をしてきた。
「ねぇラウール。物件が見つかるまでさ、うち住まない?」
「え?」
人差し指を上げて名案とでも言うようなキラキラした目で俺を見つめる阿部ちゃん。今一人暮らしの話してたのになんで一緒に?
「だーかーら。一緒に住むの、同居。」
「なんで?俺一人暮らしがしたいって…「わかってるよ。」」
ますます意味がわからない。
「ラウールはさ、物件が見つからない、一人暮らしがどんなのか分からない、そういった経験が少ないわけでしょ?だからうちに住んで自分で暮らすってのがどんな感じなにか学ぶと同時に、一緒に住んでる間に自分にとっていい物件を探すの。良くない?」
「なるほど…」
確かにいいかもしれない。物件が何よりもだけど、いい物件見つけたとして家事が上手く行かなくて毎日コンビニ弁当じゃ健康に悪いし…。うん。良いかも。
「あっ!ラウールが良かったらで良いんだけどね。ほんとに!」
「ふふっ。良いかも。」
「え?」
「阿部ちゃん家これから住んでも良い?」
阿部ちゃん目を見開いて思いっきり頷いた。
「全然!よろしくね!」
「うんよろしく。」
ちょっとワクワクするな。阿部ちゃんのことだからしっかりした生活送ってんだろうなぁ。この前の占いで生活結構普通だって言ってたし、心配なさそう。こんな良い人同じメンバって幸せだな。
阿部ちゃんと話しているのを遠くから見ていたふっかさんがこちらに近づてきた。
「何何なんの話?」
「阿部ちゃんとラウが一緒に住むんやって。」
横でずっと話を聞いていた康二くんが簡潔にふっかさんに説明してくれた。ちょっと簡潔すぎかな…。
「え!?マジで?」
ほら…ふっかさんすっごい驚いてんじゃん。
「何、2人付き合ったの?同棲?」
「ふふっ違うよふっかさん。」
「あれ違うの?」
さっき阿部ちゃんと話していたことを説明した。
「ほーん同居ねぇ。良いんじゃない?」
「えー!!俺のラウが阿部ちゃんのものになってまうやん!」
「ハハッいつから僕は康二くんのものになったんだよ。」
「今までの愛してるは嘘やったん!?」
「いつそんなこと言ったんだよ!!」
康二くんがふざけて俺のとか言い出した。ふふっやめてよ。俺は誰のものでもないよと突っ込んだ。阿部ちゃんはノリノリで「もうラウは俺のなんだよ」なんて言ってるし、状況がカオスだ。
このカオスな状況を止めてくれたのがマネージャーさんだった。
「すみませーん。次撮影でーす。」
「「「「はーい」」」」
ぎゅっと引っ付いてくる康二くんをひっぺがして。撮影に向かった。