テラーノベル
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「あれ? これ誰のだろう」
筆箱の中に見覚えのない消しゴムが入っていた。……綺麗。
消しゴムは透き通っていて、ちょっと変わっている。ガラスみたいだけど、触ってみると柔らかい。消しゴムのパッケージには、時計のマークが描いてある。
ちょっとだけ使ってみたくて、私はノートに書いてある文字を消してみる。
「へ?」
何故かノートごと、パッと消えてしまった。
なにこれ!
手を伸ばしてみると、ノートの感触がある。ここにあるのは間違いないのに、何故か見えない。
もしかして、透明になったってこと? すごいもの見つけちゃったのかも!
それから私は色んなものに、透明消しゴムを使ってみた。
学校の机で試してみると、本当にみんな見えていないみたい。机にぶつかった人たちは不思議そうにしている。そうだよね、姿見えないのになにかがあるってびっくりするよね。ちょっとイタズラをした気分だ。
それと気づいたのは、もう一度透明消しゴムでこすると見えるようになる。だから、消しても問題ない。すぐに元に戻せばいいんだもん。
次はなにを消そうかなぁ。
あ、そうだ! これ自分に試したら、透明人間になれるんじゃない?
わくわくしながら、私は自分の指を透明消しゴムで擦ってみる。
「ねえねえ!」
学校で友達に話しかけると、きょろきょろして首を傾げられる。
私のことが見えていないみたい! おかしくって笑っちゃうと、友達は青ざめて逃げていった。やりすぎちゃったかも。
どこからか、ジリリリリと音が鳴って、我に返る。
そろそろ元に戻ろう。だけど透明消しゴムを使っても、なぜか戻らない。
「え、なんで!」
消しても消しても、体は透明なままだった。
ど、どうしよう。私、元に戻れなくなっちゃった。透明消しゴムのパッケージを見ると、時計の絵が壊れていて、タイムオーバーって書いてあった。
「なにこれ、やだ……。誰か助けて」
泣きながら教室に行くと、窓際の後ろにある私の机と椅子がなくなっていた。
……どうして?
今日は私が日直のはずなのに、黒板に書かれた名前も消えている。嫌な予感がして、教卓に置いてある名簿を開く。
「う、うそ」
私の名前が消えていた。まるで最初からいなかったかのように。
クラスの子たちが私の前を通り過ぎていく。
「私はここだよ!」
お願い! 誰か気づいて!
そう願っても、誰も私を見てくれなかった。
コメント
1件
わああ面白かった!!😭💖 透明消しゴムで消したものが見えなくなるって発想がもう天才すぎる〜!最初はイタズラ気分で楽しそうだったのに、自分に使って戻れなくなって、しかも名前まで消えちゃうって展開がめっちゃゾクゾクした…「私はここだよ!」の叫びが切なすぎる😢 続きが気になりすぎて夜しか眠れない!!