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歩いて30分ほど経ち、ついに邶賀国が見えた。
ドルバ「やっとかよ・・・」
ミレイ「人は私達以外居ないようですね。」
グレイ「確かにー!じゃあもう帰る?」
ヒルク「もう少し、見た方が・・・」
ドルバ「いや、帰ろう。早く帰りたい。」
グレイ「いや愚痴多い!」
モルス「チッ、どんな奴か気になるってのに・・・」
??「なんだ、帰るんだ?」
一瞬、時間が止まったかのように静かになった。
全員が後ろを振り向く。
そこには、灰色と紫が混じったズボンに、上裸の上に黒いマントを羽織った、
【霧毒髏】を持った男が居る。
ミレイ「霧毒髏ですわっ!?」
ドルバ「何!?」
すかさずドルバが刀を抜く。
??「おお、知ってるんだ。まあ、有名だしな。」
ドルバ班全員が戦闘体制になる。
モルス「てめえは何者だ!」
??「俺?」
??が刀を抜く。
ガルグ「俺はガルグ・サイファー。邶賀国の剣士だ!」
ドルバ後ろに、ガルグが回り込む。
ガルグ「我流、毒細!!」
ドルバ「くっ!」
刀でガードする。
その瞬間、細かな毒が弾ける。
グレイ「キャッ!危ない!」
ヒルク「やっぱり、毒・・・!」
ドルバ「触れるとマズいぞ!気を付けろっ・・・!?」
ガルグ「我流、毒祭!!」
刀を持ち高速で回転し始める。
ドルバ「まずいっ!毒がっ・・・・!」
モルス「炎流、炎舞斬!!」
炎の斬撃が毒を燃やす。
ドルバ「モルス・・・!」
モルス「ごちゃごちゃすんな!すぐに殺すぞ!」
ミレイ「ええ、殺りましょう。」
ガルグ「はっ!やってみろよぉ!!」
ドルバ「行くぞ・・・!はっ!」
思い切り刀を振り下ろす。
ガルグ「くっ!重いっ・・!?」
ガルグの足場が一段沈む。
ガルグ(こいつ・・・無能力者だろ!?強すぎないか!?)
ミレイ「闇流、闇桜!」
桜の花びらと共に、ガルグの足に花形の傷が入る。
ガルグ「ぐっ!我流、毒舞!!」
ドルバの刀が持ち上げられる。
ドルバ「くっ・・・グレイ!」
グレイ「任せて隊長!」
後ろからグレイが来る。
グレイ「光流、光彩斬!!」
光り輝く斬撃が、ガルグの横腹を切る。
ガルグ「っぶねぇ!避けなかったら今頃半分っ・・・!?」
後ろからもの凄い水圧が押し寄せてくる。
その中に、無数の小斬撃が入っている。
ヒルク「水流、水圧斬!!」
ガルグ「ぐああああああ!!」
刀を後ろに振り、水を消す。
ドルバ「今だっ!!」
すぐさま刀を突き出し突進する。
ガルグ「ぐっ・・我流、毒丸・・・」
モルス「炎流、炎突きぃ!」
左から炎の槍が飛んでくる。
ガルグの刀を炎で包む。
ガルグ「はぁ!?ふざけるなっ・・・」
ドルバ「終わりだああああ!!!」
刀を思い切り振り下ろす。
ガルグ「ぐっ・・・!」
力を振り絞り、ドルバの左手を弾く。
ドルバ「何っ!?」
刃先がずれ、ガルグの左腕が切断される。
ガルグ「があああああああ!?」
ドルバ「クソっ!もう一回っ・・・」
ガルグ「我流、毒丸ぅ!」
右手にあった刀をドルバに向ける。
ドルバ「マズいっ!?」
すぐさま刀で受ける。
しかし、同時に毒が弾ける。
ドルバ(ぐっ・・・能力を使うしか・・・!?)
ミレイ「闇流、邪祓い!!」
毒一粒一粒にお札が貼られる。
それが斬撃になり、ガルグに降りかかる。
ガルグ「くっ・・・!」
すぐさま避ける。
ドルバ「すまない!助かった・・・」
ミレイ「あなたに死なれると困りますんで・・・!」
ヒルク「でも、僕らが少しリードしてますね。」
ガルグは今左腕がない。
グレイ「私達で押せば、倒せるかも・・・!」
モルス「油断すんなよ。片腕でも強いぞ・・・!」
ドルバ「ふぅ・・・能力使わずに済んだぁ・・・」
ミレイ「ドルバさん、今何か言いました?」
ドルバ「ん?いや、勝ちたいなぁって・・・」
グレイ「自身無いんですか・・・?」
ドルバ「正直・・・5人でギリ・・・かな・・・」
枯れた大地に少し強い風が吹き荒れる。
そこには、5人の剣士と、1人の邪悪な悪が居た。
同時刻、ドルバ邸にて・・・
アイラ「・・・ん?何か物音が・・・」
泥棒「おい、声を出すなよ・・・」
アイラの後ろに、泥棒が1人いる。
アイラ「どうして・・・こんな所に・・・?」
泥棒「俺はプロなんだ・・・どんな家にも辿り着く。」
泥棒がアイラの両手首を縄で縛る。
泥棒「後、お前は目が見えないらしいな。」
アイラ「・・・!?」
泥棒「お、どうして知ってるのかという反応だな。」
「言っただろう、俺はプロだって・・・」
そうして、泥棒が物色を始める。
棚らしき引き出し、書斎の本棚の間、囲炉裏、便所、その他・・・
泥棒「財布は・・・何処だ・・・?」
可笑しい。奴は今邶賀国に言ってるはず・・・財布など持っていくのか・・・?
アイラ(まさか泥棒に入られるなんて・・・まあ、いっか。)
(もうすぐみんなが来る。)