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ドルバ「へああああ!!」刀を左から思い切り振る。
ガルグ「チッ!左ばっか!!」
すぐさま刀でガードする。
その瞬間、左手でガルグの刀身を握る。
ガルグ「なっ!?なんて力っ・・・」
ドルバ「モルス!今だ!」
上にジャンプしていたモルスが刀を上げる。
モルス「焔落としぃ!!」
炎を纏った刀が振り下ろされる。
ガルグ「うっ・・・ぐ!!」
体を後ろに逸らし、ダメージを首下に抑える。
ガルグ「痛っ!熱っ!・・・くそっ!」
ドルバから無理やり刀を取り上げ、モルスに向ける。
ガルグ「今の技・・・覚えたからな・・・!」
モルス「覚えただぁ!?」
ガルグのエネルギーが変化する。
ヒルク「なんだ・・・このエネルギー・・・!?」
ミレイ「このエネルギー・・・炎!?」
ガルグ「焔落とし!」
勢い良くジャンプし、モルスの頭上に行く。
モルス「ま・・・まさか・・・!?」
モルスが放った【焔落とし】が、繰り出される。
ガルグ「死ねぇぇぇぇぇぇ!!」
モルス(何が起こってやがる・・・!?)
ヒルク「水流剣っ!!」
ガルグの刀を下から受け止める。
刀から放たれる水が、ガルグの炎を消す。
ヒルク「ボケって立つなって!」
ガルグ「ちっ!」
グレイ「でも、あいつの能力は【毒】でしょ?どういう事・・・」
ドルバ「いや、違う!!」
ドルバが吠える。
グレイ「え、どうして・・・」
ドルバ「毒は、あくまで【霧毒髏】の能力だ。彼奴の本当の能力は・・・!」
ガルグ「・・・気付かれたか。」
少し苦い果物を食ったような顔をして、口を開く。
ガルグ「俺の能力は、模範だ・・・!」
全員が、背中に針が刺さったような反応をする。
グレイ「え!?模範!?」
ドルバ「待てよ?つまり・・・・!?」
ヒルク「僕らが使った技を・・・使える・・・!?」
その瞬間、ガルグがヒルクの後ろに回る。
ガルグ「ああ、その通りだっ!」
「水流剣っ!!」
水を纏った刀がヒルクの背中に迫る。
ミレイ「闇蓋亜!!」
上空に現れたミレイが、ガルグの刀を下に抑える。
ミレイ「技使わないと倒せないけど、模範には気を付けて!」
ヒルク「か、感謝します・・・!」
ドルバ「さてさて、模範となると、作戦全部効かなくなるな。」
グレイ「そうね・・・もう全員で一気に行っちゃう?」
モルス「それしか無えだろ。なるべく【秘伝】は使いたく無いがな・・・。」
ミレイ「まあ、【秘伝】はギリギリまで溜めましょう。」
ドルバ「はぁ、めんどくさいなぁ・・・」
ミレイ「ドルバさん、死にたいんですか?」
少しキレ気味にドルバに問いかける。
ドルバ「死にたいんですか?ふっ、面白い事を聞くねぇ。」
少し間を開けた後、答えを導いた。
ドルバ「そんな訳無いだろう。まだ幸せが足りないんだ。」
グレイ「はは、良いこと言うじゃん。」
その間、ガルグは考えていた。
自分の家族の事を・・・
一方、アイラは・・・
泥棒「どういう事だ?金目の物が無いだと?」
「可笑しい。もう20分は探してるぞ。」
アイラ「あの、いつまで居るんですか・・・?」
盲目の美女が静かに、怯えて口を開く。
泥棒「黙れ。あと、金目の物が何処にあるか知らないか?」
アイラ「分かりません。目が見えないもので・・・」
泥棒「・・・ッチ。使えねえな。便所も探すか・・・」
その瞬間・・・
??「アイラ様から離れろ!!」
泥棒の後ろに、忍び姿の男が現れる。
泥棒「なに!?どうして!?」
アイラ「あら、もう来たの?」
??「アイラ様、ご無事でしたか。」
その場にしゃがみ込み、アイラの顔の頬を支える。
泥棒「お前、何者だ・・・!?」
気づけば、四方位全てに忍び姿の人間がいる。
アイラ「何者?ですって・・・」
5人がクスクスと笑い出す。
泥棒「何が可笑しい!!くそぉ!」
勢いよく走ろうとする瞬間、アイラが立ち上がる。
アイラ「目が見えなくても、何処に居るかぐらい分かりますわ。」
その瞬間、右手に握っていた家庭用針を泥棒の首に刺す。
泥棒「カハっ・・・」
頸動脈を一刺しだった。
アイラ「ありがとう。2番隊の皆んな。」
??「いえいえ。アイラ様のためなら!」
そう、アイラは目が見えなくなる前は、
国王軍直属の部下、2番隊隊長だったのだ。
アイラ「さ、皆んな戻って。」
??「大丈夫すか?まだ居ますよ。」
アイラ「大丈夫。誰も来ないよ。」
「いや、誰も来れないよ。」
??「でも、泥棒来たじゃないですか。」
アイラ「ふふ。誘ったの。逢えてね。」
??「逢えて?」
アイラ「またドルバさんが帰ってきたら家来てね。」
そう言った後、2番隊はドルバ邸を後にした。
20分後・・・・・
ミレイ「・・・そんな、嘘でしょ?」
ヒルク「そん・・・な・・・!」
ガルグ「はぁ・・・はぁ・・・ひひっ!」
モルス「そんな・・・ふざけんなよっ!」
一戦場にいる剣士達。その内1人、
霧毒髏の毒の影響で、
2分後、死亡確定。