首元についた跡
頬の部分にある痣
その頬を触っている腕には切り傷がぎっしりとついていて
生気の入っていない目
台には沢山の瓶に入った薬と水の入ったコップがあって
あぁ、懐かしい、
これは確か、中学生の頃だっけ
いつもよくクラスメイトに殴られてたなぁ
そのせいでリスカとかODとか、よくしてたなぁ
よく何飲んでたっけ?
まぁ考えた所で意味無いんだけど
枯れた涙、暖かさなんかもわかんなくて、一人部屋の隅っこで体を丸めていたのはいい思い出だ
こんな昔の思い出なんて思い出さなくてもいいんだけど別に思い出してもそれは今の俺じゃないから何も思わない
小学生の頃はあんなに表情とかあったのに今となれば笑うか真顔かのどちらかしかなくて
変わっちゃったなぁ、でももういいや、俺とは関係ない、俺とは関係ない
そう、思いたかったのに
目の前の”自分”が、
もう居ない”自分”が、
こちら側に手を出して、
その手は俺の首に当たって、
喉を締められる感覚
爪が首に突き刺さって
荒くなる息
頭に酸素が回らなくてがく、と頭を落とす
首元にある手を掴んで剥がそうとするけど力が入らない
俺ここで死ぬのかな
死ぬんだったら自分で自殺したかったなぁ
なんて思いながら徐々に意識が落ちていく
〜〜〜〜〜
「っは、は、は、っ、、、、はぁ、、、」
どうやら夢だったらしい、ベッドの上で息を思いきり吐く
落ち着いて下を向くと手が膝の上にあって
いや、まさかな、
携帯を手に取って写真を開き内カメラにして首を確認する
、、、跡が、ついてる、
自分で締めてしまったのかな、
別に跡はマフラーで隠せるし痛くもない
、、、とても奇妙な夢だったな
もしかしたら、今の俺が羨ましかったのかもしれない
でもいつか、頑張って生きたら報われるから、
首の跡を触って呟く
「頑張ってね、鳥野ぎん、」
コメント
2件
神作キチャ〜
最高すぎるんだが!!!✨