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いつも通りの学校、いつも通りの部活、そんな毎日。
“これでいい”
私は、そう思った。
キーンコーンカーンコーン
いつも通りの日常。
「うわぁ、部活だぁ」
「頑張ってw」
「今日、あの先生いるってよ」
「うげっ、やだなぁ休もうかな」
そんなに変わらない話の内容。みんなが、お喋りしてる中に私は居ない。話す相手がいないから、でもこれでいい“私は空気”いつもこうして過ごしてきたから。
部活は、一応卓球部だ。でも、活動には参加していない。ぞくに言う“幽霊部員”というものだ。それで、満足だった。でも、何故だろう。心が空っぽな気がするんだ。
次の朝
また始まる、いつも通りの日常。
「つまんない」
唐突に口から飛び出してきたのは、自分自身が驚く言葉だった。なんで、そう思ったか考えても分からなかった。私は、思考放棄して学校へ向かった。
キーンコーンカーンコーン
また同じような内容の会話。
「今日は、部活休み〜!」
「え〜!ずる〜い」
「今日も、あの先生いるってよ…」
「もう、部活やだ…」
変わりのない日常。これでいいんだ。でも、胸に刺さるこのモヤモヤした気持ち。いつもは、感じないこの気持ち。
(なんなんだ、なんだ、なんだこの気持ち!!)
私は、耐えられなくなり猛ダッシュした。クラスメイトがギョッとして私を見ていた。周りの目なんか気にしてなかった。
(今、止まってしまえば私の中の何かが変わってしまう)
そう思ったからだ。
「はぁはぁ、なんなんだろうあの気持ちは…」
私は、呟いた。すると…
トントン、誰かに肩を叩かれた。
「ひゃい!」
私は、驚いて変な声を出した。
「そんなに驚かなくてもいいだろ(笑」
「あっ、えっ、すいません💦」
(誰なんだろうこの人)
「あっ、ごめん自己紹介してなかったね。俺の名前は、石神拓斗だ。よろしくな!君は?」
「あっ、えっと、私の名前は、佐藤琥珀です。」
(この人、エスパーかな?)
「ところでさ、琥珀は、俺のこと知ってる?」
「えっ?知りませんけど…」
「同じ、部活なはずだけどなぁ?」
「えっ、あっ、そうなんですか。部活に行ってないので…」
「あ〜、そうなんだ!なんで部活行ってないの?」
「…」
(どうしよう、なんて答えれば…)
「あっ!まただ…。ごめん!よくデリカシーないって怒られるんよね」
「あっ、いえ私が答えられなくてすいません💦」
(いい人だこの人)
「さっき、猛ダッシュしてった人居たから追いかけて来ちゃた☆」
「えっ…」
(変な人だなぁ…)
「あっ!もうこんな時間!じゃあまた後で!」
「えっ?また後でって…?」
「バイバイ」
(あっ、走ってちゃった)
さっきのモヤモヤした気持ちはなんだろう…
後にこの出会いが人生を変えるものだとは思いもしなかった。