〜道中森〜
アルカ「そろそろ夜ですけど、宿とかあるんですか? 」
ホノル「すいませんが野宿です。沼の森より全然いいですけど。」
ラミア「よく平然とできるね。私たちの荷物全部持って。一応武器や防具入ってて重いはずなんだけど。」
ホーノ「私の筋トレ用具も入っていてとても重いはずなんだが。」
ホノル「何なら私の本や研究道具、保存の効く食料なども入っていますよね?」
アルカ「別に普通ですよ。荷物持ちくらいやらなきゃ!」
ホーノ(筋トレはいらないかもな)
ホノル「今暗算してみたんですけど、ざっと37kgくらいかな。とても歩けそうには思えない。」
ホーノ「私もボス戦以外は30kgくらい重りつけてるけど歩けるが結構きついぞ?」
ホノル「そろそろ野宿場所探しますか。」
アルカ「ここなんて良さそうじゃないですか?」
ラミア「いいねここにしよっか!」
〜森テント内〜
ホーノ「いやーまさかサバイバル飯まで作れるなんてな!」
ラミア「しかも簡易的な露天風呂まで、すごすぎるよ!」
アルカ「これくらいできなければ雑用なんて務まりませんよ。」
ホノル「そんなことないと思いますけど、とりあえず調合行ってきますね。」
アルカ「素材近場のものは集めておきましたのでお使いください!」
ホノル「研究してること、言ったっけ?」
アルカ「周囲のものを性質を調べながら採集していたのでサンプルにしているのかと。」
ホノル(何なんだこの人は、有能すぎるでしょ)
ラミア「ねむいから寝るね、おやすみ〜。」
アルカ「おやすみなさい!」
アルカ「研究手伝いますよ。」
ホノル「無理でしょ?流石に無理だよね?」
アルカ「ホノルさんの本全て頭に入ってるのでできることはあるかと。」
ホノル「チートすぎるでしょ!」
ホーノ「終わったら特訓な!きついけど頑張れよ!」
アルカ「はい!では行きますか。」
研究はアルカが基礎的な部分は代わり、休憩をうまく組んだり、適した飲み物を出したり、発想を刺激するような会話をしたりと、アルカが最高の環境を作り、考え、試すことができて成功。満足のいくものができた。
ホーノの特訓は筋力は問題ないとされていたが自信がなくうまく力を出せなかった。が、覚えはよく、体術の基礎は完了した。とても速い覚えに驚いていたが、一刻も早く魔王を討伐するために旅のスピードは早く、これでもやっと追いつけるレベルで、爆発的な成長が必要なのだが、ホーノにはきっかけに心当たりがあったため、焦りはなかった。
ホノルの特訓は主に戦術の話で相手の行動を予測、高い可能性を持つものにはすベて対処できるようにするもので、もとより相手のやりたいこと、味方に対してしたら助かることなどを読むことが得意だったため、スムーズであった。知識に関しても、スキルにより解消できる。アルカはスキルを悲観的に見ていたが、とても役に立つとホノルは思った。
だが、ホーノと同じくそれでも足りない。相手を読む力はあっても、戦いにおいてのノウハウや、有利な状況、不利な状況の理解のなさが目立つし、やはり自分を下に見すぎており、自分ができることの最大限を出せていない。
どちらも原因が同じであるため、直せば一気に強くなる。そのため、3人で話し合い、自信のなさの原因と解決策を見出そうと考えたホノルが3人を集めた。
ホノル「率直に言うと自信がなさすぎる。元できるはずなのに出し切れていないからもったいない。」
アルカ「そんなことないですよ?私は自分への評価が間違っているとは思えません。」
ホノル「私はパーティの立場上いろいろなやつを分析してきた。だからそれなりにあってるとおもうんだけど。」
ホーノ「なぜそこまで自分を認めないんだ。なにがあってそうなっているんだ。」
アルカ「私は、もともと冒険者にあこがれて、自分も冒険者になるって夢見てたんです。神顕式でスキルが分かった時、親に猛反対されました。でもそれを押し切って冒険者になったんです。だけどいざ冒険者になったらモンスターには手も足も出ずパーティーの人にもひどい扱いを受けました。そのまま1年が過ぎたころ、親から帰って来いと言われて、実家に帰って居酒屋の手伝いをしていました。だけどやっぱりあきらめきれずにもう一度だけやってみることになりました。結局モンスターを前に怖くて、ラミアさんに助けられたんですけどね。でも、少しでも夢に近づきたくてこのパーティーに入ったんです。これでわかりましたよね?わたしにはざつようしかできないんです。」
ホーノ「それはおかしいだろ、確かにアルカは家事もできるし気が利くし、とても器用で力もある。でもだからこそ、それを生かせばとても強くなれるだろ?」
アルカ「そんなわけがない、実際に何もできなかった!」
ホノル「確かにそうかもね。私の目が間違ってた、なんてことはないですけど、今はそうするしかないかもしれません。」
アルカ「力がないからこそつけたいんです。これからも修行、お願いします。」