「…ただいま。」
「あ、涼太くん!おかえりー」
家に帰ると、ラウールさんが出迎えてくれた。
「学校楽しかった?」
「うん。みんな変わってなかったよ。」
「よかったね!じゃあ手洗っておいで!」
「はーい。」
ラウールさんに言われ、荷物をおろし、手を洗ってリビングに行くと既に向井さんと目黒さんがいた。
「あ、涼太くんおかえり!」
「おかえりなさい。」
「…ただ、いま。」
「ぎこちないなぁー」
「しょうがないでしょ、涼太くん言い慣れてないんだから。」
「まぁそやな。徐々に慣れたらええ。」
「…あの…」
「…ん?」
「…今度、みんな連れてきていい?」
「「「…え?」」」
「や、えっと…みんなもっと3人と話したいって言ってたから。…駄目、かな…?」
「…いいに決まってるでしょ。」
そう言ったのは意外にも目黒さんだった。
「連れておいで。俺らに遠慮なんてしなくていいんだから。」
「…でも…」
「そやで!俺らもう家族なんやから!遠慮なんかされたら悲しいわ。」
「それに、康二くんおもてなしするの大好きだもんねー!」
「せやね!なんならお泊まり会してもええんやで!」
「流石にそれは初っ端ハードル高くね?」
「…ううん、嬉しい。こんなことしたことなかったから…」
「…これからもっとそういうのを増やしていこうなー」
「…うん。」
「じゃあ早速お友達さんに連絡しなー!」
「早くね?」
「こういうのは早ければ早いほどええやろ。」
「…確かにそうかも。連絡していいよ。」
「あ、うん…」
押しに負けた俺はLINEを開いた。
『みんないる?』
打つとすぐに全員分の既読がついた。
『いるよー』
『どしたのー?』
『家、来ていいよって。』
『まじ?いいの?』
『うん。何なら泊まりに来なとも言ってる。…みんなが嫌じゃなければだけど…』
『えー!行きたい!お泊まりしたーい!』
『俺もー!行きたい わら』
『俺もーそっちが迷惑じゃないなら行きたいな。照と翔太は?』
『俺は全然大丈夫。行きたい。翔太は?』
『…行く。』
『お、翔太が行くだなんて珍しいねぇ!』
『うっさい佐久間。いいだろ別に。』
『まぁまぁ…ところで行くとしていつが空いてるの?』
『俺は舘さんの方に合わせる。お邪魔になるわけだし。』
『そうだね。俺もそうしようかな。』
『俺は何時でもいいよー!』
『上に同じくー』
『更に上に同じく。』
『じゃあ、ちょっと待って。』
そう打ってから3人の方を向く。
「お、決まったん?」
「みんな、お泊まりしたいって。…いい?」
「もちろん!楽しみやわぁ!」
「楽しみだねぇー」
「うん。ところでいつにするの?」
「あ、それが聞きたくて…」
「俺らはいつでもいいやんな?」
「「うん。」」
「何なら明日からでもいいよ。」
「うん、分かった。」
そしてスマホの画面に視線を落とす。
『明日からでもいいって。』
『まじ!?いいんすか!?』
『うん。』
『なら、明日からお邪魔しようか。明日学校終わったら次の日はなぜか休みだし。』
『何でだっけ?』
『何か…学校が建った記念日…みたいな?』
『あー、それか。忘れてたわ。』
『翔太ったら。…じゃあ明日はみんな学校が終わったら俺の家に向かうのでいいんだよね?』
『うん!明日が楽しみだね!』
『楽しみなのはいいけど、特に佐久間は泊まる荷物は持ってくるんだよ?』
『はーい!』
『じゃあ俺は落ちるね。また明日。』
『舘さんまた明日ねー』
話がついたところでスマホの画面を閉じた。
「みんな明日から来るって。」
「お、なら買い出し行かんとなー!」
「明日は仕事も早く終わらせなきゃね。」
「あ、そっか…大丈夫?」
「大丈夫。涼太くんが心配することはないよ。」
「…うん。」
「じゃあ買い出しみんなで行こか!」
「…めっちゃ目立ちそう…」
「…?何で?」
「だって…顔良くて身長高い3人が街中歩いてたら目立つでしょ?」
「そう?大丈夫でしょ?」
「そうかな…?」
「まぁ早く行こ!ついでに今日の夜ご飯の材料も買おうよ!」
「そうやね!涼太くん何食べたい?」
「…俺が決めていいの?」
「うん。康二が作る料理は美味しいからね。」
「そやろ!何がええ?」
「…じゃあ、たこ焼き。」
「たこ焼き?」
「うん。…前向井さん関西出身って聞いたから。関西の人が作ってくれるたこ焼き食べてみたいなぁって思って…」
「よし!任せろ!美味しいたこ焼き作ってやるからなー!」
「…えへへ、ありがと。」
「(今の涼太くんまじ可愛くない?)」
「(分かる。気を抜いてたら倒れてた。)」
「(親ってこんな気持ちなんかなぁ…?)」
「…みんな、どうしたの?」
「何でもないよ。買い物行こうか。」
「うんっ!」
こうして3人で買い物に行って、3人でたこ焼きを食べた。すごい美味しくてまた泣きそうになったけど寸のところで堪えた。でも、隣で食べてた目黒さんには気付かれたのか、頭をぽんぽんと撫でられた。
コメント
5件
物語のリクエストなんですけど涼太が少し重めの病気になってみんなに甘々にされる物語を作って欲しいです🙇🏻♀️
フォロワー様100人超えました… ありがとうございます!(´▽`) 何かお祝いでしたかったんですが思いつかず…また別の機会にしたいと思います。 今書いてる物語のリクエストは受け付けております。もしよろしければリクエストくださると嬉しいです…! 長文失礼しましたm(*_ _)m