テラーノベル
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「‥‥なに?痛いフリ?‥‥でも良いんだろ、本当は」
「っ‥‥‥‥んぐっ、あ‥‥いっ‥‥」
俺の背中の後ろから腕を入れられ、両肩をがっしりと掴まれる
激しく腰を打ちつけられ、体中が痛みに支配されていた
痛いとは言えない
されるがままに受け入れなければ‥‥
腰があたるたびにグチュグチュ聞こえる
なんか変な匂いがする
「それにしてもキツイな‥‥気持ち良すぎて締めてんの?」
「ああっ!‥‥い‥‥‥‥っ‥‥‥‥」
葛葉さんが手を下げて、俺のものを触った
「あ‥‥?何‥‥立ってねーの?」
「‥‥っ‥‥やっ‥‥ぁ‥‥‥‥」
なんだか体がジリジリする
葛葉さんがなんか言ってるけど、何言いたいんだろう
葛葉さんが俺に触れた手を見ると、無言で体を離す
葛葉さんのものが出て行って尚、俺の体は痛み続ける
「おい‥‥お前、なんで何も言わなかったんだよっ!」
「え‥‥‥‥」
ゆっくりと目を開けると手のひらと俺を交互に見ている葛葉さんが青い顔をしていた
その手に付いているのは‥‥血?
そう言えばさっきの変な臭いって‥‥
生臭くて鉄臭い‥‥
俺の意識はそこで終わっていた
耳元で誰か話してる‥‥
まだ頭がぼんやりしていて目が開かないな
「良かった‥‥縫うほどじゃなくて」
「マジ焦った‥‥なんでこいつなんも言わなかったんだよ」
「葛葉がちゃんとしてあげなかったからだろ!」
「だって‥‥お前が連れてくる奴なんて、遊び慣れたクズばっかじゃん。まさか初めてなんて思わないだろーが‥‥」
「いや、それは僕も悪いわ。本人がそんな事言ってたけど、確かめてなかったからな」
「すげー量の血が出てたからマジで死んだのかと思ったわ」
「もうさぁ、毎回葛葉の為に探して来てるんだから気をつけてよ。もしかしたらもっとしっくり来る相手が見つかるかもしれないじゃん」
「‥‥別にいらねーよ」
「本当に?」
「‥‥本当だけど」
「‥‥ん」
「あ、気が付いた?」
目を開けると隣に叶さんと葛葉さんが立っていた
そして俺の腕には点滴がしてあった
「‥‥俺‥‥なんで点滴なんかして‥‥」
「ちょっと貧血気味になったんだよ。葛葉と繋がった場所が怪我しちゃったからさ」
「お前も言えよ‥‥あんなに切れてるんなら‥‥」
怒りながらも都合が悪そうに俺を見ながら葛葉さんが腕を組む
「僕、抜けて来てるからまた仕事行くけど‥‥」
「良いよ、俺がみてるから」
「あ、俺‥‥自分の部屋に戻ります‥‥」
「俺がお前の部屋に行く事になるだろ‥‥いいから寝てろよ」
「フッ、仲良くしててね?僕行くから。あ、それと葛葉、今月薬飲んだ?」
「あ?‥‥飲んだけど?」
「もしかしたらもう一回飲んだ方が良いかもね」
「‥‥飲んだのに」
「効かない事もあるだろ?」
「わかったよ!飲むから仕事行けよ」
「こやにも時間になったら解熱剤飲ませてね」
「ママかよお前‥‥わかったって」
叶さんが仕事に行き、葛葉さんと2人きりになる
き、気まずい‥‥
「‥‥ごめんなさい、ベッド汚しちゃって」
「いいよ、別に」
「‥‥‥‥」
「なんだよ、こっち見てないで寝てろよ、熱あるんだから」
「‥‥葛葉さんと叶さんって仲良いんですね」
「は?どこ見て言ったんだよ‥‥」
照れてる?
見たまんま言ってるだけなのに
「お前、叶に気に入られてるかもな」
「え?俺何もまだしてないのに?」
「今までの奴らと毛色が違うし‥‥お前」
「毛色?‥‥染めてないです、俺」
「‥‥ははっ!お前、オモロいな」
「面白い事‥‥言った覚えが‥‥」
「やめろって!言えば言うほど笑っちゃうだろ?」
そう言って笑っていたかと思ったら、その笑みを消して俺の隣に座った
「お前‥‥ずっとここにいる気か?」
「え?‥‥そう言えばそんな事考えても無かったし、叶さんに言われてもない‥‥」
「叶はずるいからな。お前の為に言ってやる。早めに出た方が良い。ここにいたって良いことはないかもな。でも‥‥」
「でも?」
「叶に気に入られたんなら‥‥難しいかもな」
「なんで叶さんに気に入られたってわかるんですか?」
「アイツは俺のせいで心を無くしたから」
「‥‥俺学校途中でやめて来たんです。だから哲学的な話はちょっと‥‥」
「‥‥難しかったか?ハハっ、俺もお前の事気に入りそうだわ」
「えぇ⁈気に入られたら困るってさっき話してたじゃないですか!」
「そうだけど、お前見てると面白いんだから仕方ねーだろ?俺達のオモチャになりたくなかったら‥‥早めに飽きられる事だな」
「あきる?」
「そう、俺達がお前に飽きたら手放してやるよ」
飽きられたら出られる?
でもここに居たらお金がもらえる‥‥
当面のお金がなくちゃ生きていけないし‥‥‥
でも葛葉さんが言ってる事はよく考えないといけない
出られなくなった時の事を‥‥
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コメント
3件
こや~大丈夫かよ~ඉ_ඉ でも葛葉優しいんだよな~ かなかな に気に入られたら...a まぁ こや ってすぐ人の事魅了しちゃうんだから~