しばらく掘り進めていた。
急に出なくなるのなんでなん、と思いつつ。
「なぁ、トラゾー」
「はい?」
深層岩を掘りながら返事する。
「話はだいぶ変わるけど、トラゾーって好きな人とかいる?」
「好きな人?俺はみんな好きですよ?」
ぺいんと、クロノアさん、しにがみさん。
勿論、らっだぁさんもだし、ともさんやみどりくん、ぴくとさんに、たくさん。
関わりを持った人たちはみんな好きだ。
「友達としてじゃなくて、恋愛として」
「へ」
考えたことない。
「例えば、しにがみくんと手を繋いだり」
それは容易に想像できる。
し、普通にしてる。
「ぺいんとと抱きしめ合ったり」
それも簡単に想像できる。
なんなら、日常茶飯事だ。
「ノアとキスしたり」
考えかけて、想像がつかずに首を横に振る。
「そ、れはちょっと考えつかないと言いますか…」
「…へぇ」
「それにクロノアさんは日常組の絶対領域なんで、そんなことしないですよ」
そこでキンッとピッケルが何かを掘り当てた音がした。
掘り進めると岩の中から、ダイヤが出てくる。
「あ!らっだぁさん、ダイヤ出まし「じゃあ、俺と…」……え?」
すぐ背後に立っていたらっだぁさんに腕で檻を作られた。
「えっちなことできる?」
「ひゃ…⁈」
あまり聞かない低さの声で囁かれる。
驚いてピッケルを手放す。
キィインと金属音が響いた。
「鈍くて疎いトラゾーは気付いてないんだな」
「どういう…?」
らっだぁさんの手が俺のお腹に伸ばされる。
「まぁ、ともさんとかはトラゾーのこと友人として好きみたいだけど」
するりと服の中にらっだぁさんの手が入る。
地下にいるせいで冷えているのか、その手は冷たい。
「うぁ⁈」
「俺は違う」
ちょうど俺の耳元にらっだぁさんの口が当たる。
囁くように言われて、くすぐったさに肩がすくむ。
「トラゾーのこと、こういう意味で好き」
「ひっ、!」
意味を持ってお腹を撫でられる。
「小さいからとか、可愛いからとかそういう見た目は関係ない。俺はトラゾーがトラゾーだから好きだよ」
「待っ…らっだぁさ…ッ」
服の中に侵入してくる手を両手で掴む。
焦っている俺はらっだぁさんの冷たい手をどうにか退かそうと試みる。
だけど、いくら鍛えていても体格の差というもので俺の抵抗は意味を為さなかった。
「待たない。ずっと邪魔が入って2人きりになれなかったんだ。こんなチャンス逃したくない」
するすると上がってくる冷たい手はなんの面白みもない俺の胸を撫でる。
「っ、な、ん…ゃめッ」
「感じやすいんだ。こりゃ、ぺいんとたちが必死で守るのも分かんな」
「ぁう、ン!」
「ま、そんなぺいんともお前のこと狙ってんだけど」
「ゃあッ⁈」
きゅっとソコを抓まれる。
「鍛えてるから筋肉はあるねぇ。でも、いい付き方だから女の子みたいに柔らかい」
「お、おれ、女の子じゃないです…!」
「でも、感じてるじゃん」
「ひン…!」
爪で弾かれてびくりと肩が跳ねる。
「ノアも、トラゾーの処女狙ってんの。…知ってた?」
「処女…⁈、ゃ、だから、俺おんなのこじゃ…!」
脚の間にらっだぁさんの脚が入ってきて、下からゆるゆると動かされる。
「ぃや…っ、やです…!」
簡単に持ち上げられて、ソコをゆるゆると刺激される。
「はっ、可愛い♡こんなんで感じてたら俺の挿れた時、どうなんだろうね?」
「は、ん…ゃぁあ…っ」
こんな声、俺じゃない。
恥ずかしくて出したくないのに、抑えられない。
「トラゾー」
「らっだぁ、さん…」
近付く顔を避けなければと思うのに体はあの時のように言うことをきかず動かない。
「(もうダメだ…)」
コメント
2件
ありがとうございます! 爆散しながらあげさせていただきました(爆)
え…ま?好き((語彙力低下