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圭一「僕たちが一番近いか…」
颯と彩の位置情報を見ながら、圭一が言った。
菫「そうね…」
菫が返事をした後、はっとした。
赤く光る吸血鬼のマークが、4つから3つになったのだ。
菫「…1体、倒したみたい」
圭一もそれを見た後、
圭一「でも油断はできないよ。急ごう」
2人は走り出した。
☆・★・☆・★
颯「さすがに頭はあるか」
颯と彩が吸血鬼たちに向いた後、その中の1体の吸血鬼が横を向いた。
残りの2体も同じ方向を向き、そちらへ敵意をむき出しにした。
思わず颯と彩もそちらを向く。
そこには、日本刀を構えた圭一と、大幣を構えた菫が立っていた。
圭一が刀で吸血鬼を切りつけ、
圭一「遅くなってごめん!!」
と2人に謝った。
颯「お前、いつもいつも他人のことばっか考えてんな…」
颯が呆れたように圭一に言う。
圭一に切りつけられた吸血鬼が2人を睨み、奇声を発しながら襲いかかって来る。
圭一「うるさいな」
圭一は後ろを見ず、刀を振った。
吸血鬼の動きが止まる。
次の瞬間、吸血鬼の首が地面に落ちた。
一方の菫は、1体の吸血鬼の背中に何かを貼り付けた。
それは御札である。
菫「封印」
菫が静かに言うと、吸血鬼たちがどさりと倒れ、消えていった。
如月神社の巫女・菫は、御札を対象に貼り付けて「封印」と言うことで永久に封印することができる。
その不思議な能力は、研究所でも重宝されていた。
残った吸血鬼の隙をつき、彩が弓矢を放つ。
吸血鬼が彩の方を向いた時には、既に矢が3本刺さっていた。
その吸血鬼もうつ伏せに倒れ、吸血鬼は全滅した。
颯「結局1、2年共来なかったじゃねーかよ」
颯が少し怒りを露わにしながら、矛を片付ける。
彩「いいでしょ、倒せたし」
菫「そもそも、3年の私たちが1番強いんだし・・・良かったんじゃない?」
圭一「菫の言うことが正しいよ。研究所を引っ張ってくのは僕たちなんだから、積極的に前に出ないとな」