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荻一野
3,847
ー 注意事項 ー
・こちらはmnps様の二次創作となっております
・ご本人様や関係者様とは一切関係ありません
・この作品にはBL要素が含まれますので、苦手な方はご注意ください
ご理解いただける方は、ぜひ楽しんでいってください!
夕暮れ。
横断歩道。
泣いている男の子は。
前だけを見たまま歩き出そうとしていた。
shkは反射的に駆け出す。
「……!」
車の音は聞こえない。
でも。
男の子が危ないことだけは分かった。
その瞬間。
キキッ――。
車が急ブレーキをかける。
周りの人たちが一斉に振り向く。
smの心臓が跳ねた。
「……っ。」
声は出ない。
呼び止めることもできない。
だから。
全力で走る。
あと少し。
あと少しで届く。
shkは男の子の腕を掴み。
自分の方へ引き寄せた。
その勢いで。
二人とも歩道側へ倒れ込む。
車は目の前で止まった。
辺りが静まり返る。
男の子は。
何が起きたか分からないまま泣いていた。
shkはゆっくり体を起こす。
「……。」
怪我はない。
男の子も無事。
その時。
肩を強く掴まれた。
振り返る。
smだった。
息が上がっている。
前髪も少し乱れていた。
きっと。
今までで一番速く走ってきた。
smは何も手話をしない。
ただ。
shkの肩を掴んだまま。
じっと見つめている。
その手が。
少しだけ震えていた。
shkはそこで。
初めて気付く。
心配させた。
『ごめ……』
手話を始めた、その時。
パンッ。
軽く。
額を指で弾かれた。
痛くはない。
本当に軽く。
でも。
smらしい「だめ」の伝え方だった。
smは少しだけ眉を寄せる。
『無茶。』
たった二文字。
それだけなのに。
shkは何も言い返せなかった。
『……ごめん。』
smは小さく息をつく。
それから。
男の子を見る。
泣きながら辺りを見回している。
そこへ。
「ーー!」
女性が駆け寄ってきた。
男の子のお母さんだった。
何度も頭を下げている。
口元だけで。
「ありがとうございます。」
「助かりました。」
そう言っているのが分かった。
shkは照れくさそうに笑って。
首を横に振る。
『無事でよかった。』
少し離れたところで。
akが大きく息を吐く。
「寿命縮んだ……。」
pyも胸を押さえながら苦笑した。
「僕もです。」
「でも……。」
pyはshkを見る。
「shkらしいですね。」
帰り道。
四人で歩く。
さっきまで賑やかだったakも。
今日は少し静かだった。
しばらく歩いていると。
shkは隣を見る。
smは前を向いたまま。
歩いている。
でも。
右手だけは。
ぎゅっと拳を握ったままだった。
あれだけ焦ったsmを。
shkは初めて見た。
胸が少しだけ苦しくなる。
『……もう無茶しない。』
歩きながら。
小さく手話をする。
smは足を止めた。
それから。
少しだけ困ったように笑って。
『約束。』
『約束。』
二人は笑い合う。
夕日が。
長く伸びた二人の影を。
そっと重ねていた。
コメント
1件
えっ、まって第16話めっちゃエモい…!!😭💕 飛び出した男の子を助けるshkも、震える手で肩を掴んで「無茶」って伝えるsmも、全部が尊すぎて心臓がぎゅってなった…。 「ごめん」の手話も、最後の『約束』の重なりも、夕日が影を重ねる描写も——もう全部が染みる…。 無茶しちゃうけど誰より優しいshkと、言葉少ないけど想いが溢れてるsm、ほんと推せる…✨ 次どうなるか楽しみにしてます!