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#るこ🌱𖤐🌻のゴミ絵
るこ🌱𖤐🌻
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深い、海底に沈む感覚がした。
嫌、正確にいえば感覚はなかったのかもしれない。
ただどこか、落ち着くような息苦しさと
何処へ行くか分からない恐怖だけが
海底のように私にまとわりついていた。
「…おい、」
「…おい!」
「…おい!!」
GB「はっはい⁉」
どこか冷たくて優しかった息苦しさから解放され、肩で息をする中返事を返す。
その声はアメリカでも、カナダでも、フランスでもない______。
??「…おきたか。折角アメリカに来てみればお前がいるとは」
GB「ッは…?」
冷たいのに、聞きなれた声。
私が小さい頃からずっと聞いていたあの声に酷似…………嫌、
GB「お父、ッ様……」
ずっと夢に出てきた、私の根本を作った存在。
トラウマであり、尊敬する父であり、フランスを引きはがした憎き存在。
それでも私を育ててくれた、大切な唯一の私の身内。
恐怖から声がかすれて小さくなる。
EN「……体調は」
彼の声は、変わっていなかった。
かつて「英国紳士」「教育」と、「いい加減にしろ」と。
大量の罵声を発する静かで、でも冷酷な声。
私に伸びてくる彼の手は、変わっていなかった。
かつて私を殴り、ナイフを握り、頬に触れる。
白い手袋の着いた、大きな手。
その仕草もまた昔と大差なく、つい身構えてしまう。
目を瞑り、体に力を籠める。
火傷を着けられても、殴られても、蹴られても。
包丁で切られても、何をされても大丈夫なように。
EN「…怯えるのも仕様がないな。かつての私がそう教育したんだ」
手が空中でぴたりととまる。
殴られない。殴られなかった。
GB「お父様…?」
見上げると、お父様は絶望したように、静かに泣いていた。
EN「そうだ…、そうだなッ‼ポロポロ」
EN「全て私がこう育てたから…お前はこんなに苦しんで…、ッ」
GB「ぇ…、?」
ずっと恐怖していたお父様が目の前で泣く姿を見て、安堵を覚えてしまった。
もう、WW1の時のように彼は私を攻撃しない。
それだけが、事実として私の前にある。
EN「お前に…嫌、イギリスに許されない事をしたのはわかっている」
EN「……それでも、今まで本当にすまなかった」
目を伏せ、涙を流し、酷い隈と首に自殺痕を残し。
EN「少しだけ…話を聞いてくれないか?」
そう言う彼は、少しだけ笑っていた。
GB「…はい、もちろんです」
お父様が、静かに語りだした______。
小さい頃の記憶が私にはない。
親に育ててもらった記憶も、幼馴染が居たという記憶も。
私の隣には誰かいたのか。
何処で暮らしていたのか。
全て、私は覚えていない。
12歳のころに、事故にあったそうだ。
スコットランドと一緒に遊んでいて、足を滑らせ滝壺から落ちたのだと。
それで記憶を失ったのだと。
だからか常に、私は空っぽだった。
きっとそもそも満たされることのない心の形をしていたんだと思う。
なんせ子供時代は性格の基盤や経験を積むための時間だからな。
子供のころの楽しかった記憶や、悲しかった記憶。嬉しかった記憶____。そりゃあ子供のころの記憶がなければ当たり前だった。
でもそんな私にも、どんなに空っぽでも愛してくれる幼馴染がいた。
私と何故仲良くなったのか、いつから仲が良いのか、そんなのは覚えていなくとも、彼の姿を見た瞬間幼馴染だったという事だけは思い出せた。
記憶がなくなってしまっても捨てないで、ただただ私を愛してくれる彼。
彼が、好きだったんだ。
そのまま私は、彼と記憶を上書きして毎日を過ごした。
ある日、彼と海を見に行った。
夜の海は静かで、月明かりが美しくて。
月明りに照らされた彼の横顔が、また綺麗で。
幸せだった。
EN「…なぁ、ッ、スコット」
海辺で、彼に声をかけた。愛していた…嫌、ほぼ依存だったのだろうか。
取り敢えず愛していたから、そう伝えようと思った。
SC「どうした?イングランド」
私を捉える蒼い瞳に、私より少しだけ高い背丈。
EN「私、貴方のこと_____」
SC「イングランド、伏せろ‼」
EN「えっ___?」
バンッ‼バンッバンッ
SC「ッ……、‼」
EN「何してるんですかスコット!早く逃げて____」
焦りつつも目の前の光景を見た。
EN「!!」
スコットランドは、足と胸を撃たれていた。
地面に赤黒い血が水溜まりを作っている。
それも、私をかばったせいで。
絶望で、焦燥で、憤慨で視界が赤く染まった。
SC「…お前、いろんな国の怒り買ってるもんな(笑)」
SC「多分ヴァイキングの奴らだ」
EN「…私の問題ですね。ならば私で解決を____」
大きなナイフを取り出して臨戦態勢に入る___、入ろうとした。
SC「必要ない」
EN「…ぇ?」
SC「いいか、お前は先に逃げろ」
SC「俺両足撃たれて動けねぇし…お前より強いから」
EN「だからって一人で…‼馬鹿なのかよっ………」
SC「絶対追いつくから‼頼むから先逃げてろ!!」
死亡フラグばっか立てやがって、そう思って彼に腹が立ったのを覚えている。
EN「いやですッ…、!!貴方がいないとッ私は…ポロポロ」
SC「頼む、逃げてくれ」
SC「この借りは次返す、だろ?」
EN「ッ…、ポロポロ」
そう言い彼は私の頬に触れてからゆっくりと立ち上がって海賊の方を向いた。
SC「Tha gaol mòr agam ort」
EN「分かっていたけれど、それがスコットとの最後の会話だった。
私は、唯一愛してくれた人に愛してると言えなかった。
私のせいで彼は死んでしまったのだ。
…そう思うと、折角のスコットとの子供…お前を強い子に育てたくてな」
EN「私のように、自分のせいで大切なものを失わない子になって欲しかったんだ。
…無論、やり方は違えど」
GB「……、」
幼少期、時折お父様の部屋から嘆くような、怯えるような声が聞こえる日があった。それは成長するにつれて増えていき、いつか私の脳にも焼き付いていた。
あれは、スコットランドを失ったことによる絶望と、自責だったのだろうか。
今になれど分かるすべはないが、予想はつく。
GB「お父様は…スコットランド…に会いたいのですか?」
EN「…嗚呼」
…不思議だった。私はフランスから逃げて、旅行中だというのに。
愛する人には会いたい者なのか。
EN「世界が全部敵に見えるんだ」
EN「誰かが毎日お前のせいだ、と囁き、誰かと目が合う感じがする」
EN「今でいう統合失調症…というものだが」
EN「後にも先にも、理解してくれたのはスコットだけだったんだ」
GB「…なる、ほど」
GB「………私は今、フランスから逃げて旅行中なんです」
GB「一緒に居ないことが、彼の
一番の幸せなんじゃないかって」
GB「一番の幸せを願うことなんじゃないかって…、」
お父様になら、話してもいいのだろうか。真逆の考えを持つお父様になら。
EN「それで後悔しないのならば、私は止めない」
EN「私もこの通りダメ親だ」
EN「イギリス、君の判断を否定する権利もないんだよ」
GB「そう、なんですね」
穏やかに、微笑みながらそう言うお父様の雰囲気は、温かくなったようで、どこか諦観していて。
EN「そろそろ話題を変えよう」
EN「ちょうど…飛行機まであと12時間だしな」
GB「取ってくれていたのですね」
GB「ありがとうございます」
EN「…嫌、これは__________」
EN「私の…お前と旅行がしたいと言うエゴだ」
EN「…許してくれるか?」
自信なさげに私をちらちらとみるお父様。
GB「当たり前じゃないですか」
雨に濡れた体はまだ火照るものの、そんな会話をお父様と交わした記憶はある。
その会話を最後に、また眠ってしまった。
コメント
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くじらさん、第11話読みました…! お父様(イギリス)が泣きながら謝るシーン、胸にくるものがありましたね…。ずっと「教育」と称して厳しくしてきた背景に、スコットランドを失った自責の念があったんだなって。イングランドが怯えながらも向き合おうとする姿も切なかった。 「Tha gaol mòr agam ort」ってゲール語の台詞、グッときましたね。最後に愛してると言えなかった後悔が、お父様のその後の生き方に影を落としてたんだなあ…。 フランスから逃げてきたイングランドが、今度はお父様と一緒に旅行する流れになるのかな。次が気になります!