第35話 魔物に注意
馬車や荷物を王都に送り届けた直後――崩れた土砂でできた壁の反対側から、不穏な音が響いた。
(ラファーガさんたちのほうだ……まさか、二次災害!?)
「! 何かあったかもしれません。戻りましょう」
「ああ」
焦るリケサレガロ侯爵を前に、ジェイドは冷静に手を振る。
慌てて理世は、土砂の反対側に繋がる〈扉〉を形成した。
ジェイドと侯爵が〈扉〉をくぐる。
土砂の間近だと巻き込まれる可能性があるので、少しだけ離れたところ〈扉〉を作っていた。
それもあって、土砂の前で何が行われているのか、その全景がハッキリと見えた。
「……あれは……人形?」
ジェイドの視界から見えたのは、成人男性の頭二つ分は高い身の丈の、土色の人形だった。
後ろをよく見ると、崩れて山になっていた土砂の一部が、抉れたように消えている。
その前には、ラファーガや他の王都警備団団員の姿があ****************
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