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「……しゅうとも早く帰って、おじさんとイチャイチャしたいんでしょ?」
「誰がおじさんだ! ゲンコツするぞ!」
「はいはい、帰りますよ」
相変わらず絶好調だな、だいき。久々に二人で飲みに行くのが、別の意味で不安になってきたわ。
「……りゅうせい、帰ろう?」
「……今日、いつきくんの家に泊まっていいなら、帰ります」
お!? おお!?
「い、いいよ。焼肉の匂いもついちゃったし……着替え、取りに帰るか?」
やばい。嬉しすぎて声が裏返った。だっさ、俺、かっこ悪すぎる。
「明日早く起きて、家寄って着替えます。……とりあえず今は、いつきくんと二人になりたいので」
ぐわ……っ! かわいい、かわいい……! 可愛すぎて、今すぐこの場で抱きしめたいんだけど!!
「……本当、いつきくんって俺のこと大好きなんだから。顔、ニヤついちゃってますよ?」
さっと手を引かれて店を出る。
……え、支払い、もう終わってるんだけど。誰? 誰が済ませてくれたんだ? カッコよすぎないか。
「お会計、俺らがいない間に終わったの?」
「だいきくんが、トイレに行くフリして払ってました。流石にこの人数分は、しゅうちゃんも焦ってましたけど」
変わらないな、だいきは。いつまでもサラッと格好いいことしやがって。……まぁ、荷物運ぶのをサボったお詫びかもしれないけど。
「……りゅうせい、大阪、楽しんでこいよ。さっきゆうたくんと話して、問題解決したから。グループLINE作ってみんなで逐一報告、ってことで」
「……わかりました。心配かけて、ごめんなさい」
「……やけに素直じゃん。かわいい」
頬を撫でて、軽くキスをする。
……え、りゅうせい、体が硬直して固まってるんだけど。大丈夫か? 心臓止まってないか?
「急にはやめてくださいよぉ……っ、びっくりするからぁ……」
あれ、喋り方が変わった。もしかして、今ので酔いが覚めたか?
……いや、いつもの、甘えん坊のりゅうせいだ。
「んっ、いつきくん、はやく……っ」
玄関に入るなり、鞄を放り出したかと思うと、俺の上着を脱がしにかかってくる。
俺だって我慢できないけど、流石に靴くらい脱ぐ余裕はあるぞ。
「待って、りゅうせい、中に入ろう?」
「やだ、今したい。いつきくん、ずっとエロいんだもん……っ」
玄関のドアに押し込まれて、シャツのボタンを一つずつ外される。
待って、俺、めちゃくちゃ汗かいてるし、酒もタバコも焼肉も……匂いがヤバすぎるだろ。
「んっ、……汚いから、シャワー……んんっ」
俺の声なんて、今のりゅうせいには届かない。
腹から胸にかけて、熱くて長い舌が這い上がってくる。
……うわ、エロい。目が合った。
「……いつきくんに、汚いところなんてないです。全部、おいしい」
えっろ!! やばい、俺ももう、止められない――。
頭を掴んで引き寄せ、キスをしようとした瞬間。
口元を大きな手で覆われて、動きを止められた。
……何? まだ本当は怒ってる?
盛大にお預けをくらった俺は、目を白黒させる。
「……ゆうたと、どこで何をしていたんですか?」
いや、口を押さえられていたら話せないんだけど。
「俺のことを放っておいて、他の可愛い子と楽しくお喋りですか? ……本当、悪い子」
「んっ……りゅうせい」
ようやく手が退けられたと思ったら、するりと逃げられた。
俺の体を丁寧に、執拗に舐め上げ、俺の反応を愉しんでいる。
……本当、悪い子なのはどっちだよ。
ベルトに手がかけられ、カチャカチャと金属音が響く。
流石に、この狭い玄関でそれは不味くないか?
「ま……っ、りゅうせ……」
「あー……。流石にここだと、背中痛いか」
「ふふっ。急に我に返ったんだ?」
そういうところが、やっぱりりゅうせいだなって思う。
仰向けに寝転んだまま笑っていたら、手を引いて強引に起こされた。その勢いのまま、つい、ちゅうと音を立てて唇を重ねてしまう。
「もうっ! 急にはやめてって言ったぁ! 心臓びっくりするからぁ!」
「あはは! ごめん。……え、これ本気でびっくりしてるんだ?」
「お化け見た時と同じですよぉ!」
ドキドキするっていうか、もはや恐怖映像のリアクション。
「本当、りゅうせい面白すぎる。腹痛くなってきた……」
立ち上がろうとしても膝に力が入らない。りゅうせいのせいで、せっかくのエロいモードがどっかに飛んでいってしまった。
「……なんか、いつきくんの体舐めながら、自分の焼肉の匂いが臭すぎて、半分萎えてました」
「あんなエロい顔してたのに!? もう、ダメだ……笑いすぎて腹ちぎれそう」
りゅうせいも釣られて、二人で狭い玄関で大笑いする。
いい大人が夜中に何してるんだよ、俺たち。
「じゃあ、ちゃんと風呂に入って、全部綺麗にしよう」
「賛成です。もう大人なんだから、ちゃんとしなきゃダメですよ」
「俺が悪いみたいに言うじゃん」
クスクスと笑い合いながら、浴室へ向かう。
久しぶりだな、りゅうせいと一緒にシャワーを浴びるの。
「……やっぱり、エロいっすね。いつきくん、濡れると魅力が倍増する」
「……自分では、何がそんなにエロいのか全く分からないんだけど」
「あー、分からなくていいですよ。無意識なのが、一番エロいから」
降り注ぐシャワーに抗うように、俺の肩や首筋を熱い舌が這う。
俺からすれば、りゅうせいだって十分にエロいよ。美しくて、艶やかで、触れずにはいられない。
「……りゅうせい。ここでする?」
「ううん、ベッドで。コンドームのぬるぬるが水で流れると、入れる時、結構痛いんだよね」
「え、そうなの? ……だから最近、一緒にシャワー浴びてくれなかったの?」
「だって、一緒に入るとしたくなっちゃうでしょ」
「そっか。……そういうの、今度からちゃんと話してくれたら嬉しい」
萩原なちち