美優「あなた大丈夫?」
奏太「麗奈が目の前で殺される夢を見た。
このままではいられない。無事かどうか確かめてくる!」
奏太が侍女に荷造りをさせた。
美優「待って、あなた!
行ったらあなたの家族がどうなるか分かるわよね?」
美優が奏太の腕を掴みながら言った。
奏太「また脅すのか?だが、お前は絶対に殺せない。
お義父上は人を殺す者を生かしてはおかない方だ!
実の娘も死罪は免れても体罰は免れないはずだ!」
美優「どうして、どうしてよ!何でいつも私の気持ちを考えてくれないの?
どうして、麗奈のことばかり案じるの?
心のどこかで一度でも私の事を思ってくれた?」
奏太は美優の手を振り払って
奏太「俺の幸せを奪って婚姻までして今度は俺の心をくれと?
そんなわがまま聞けると?俺が心で想うのはただ一人、麗奈だけだ!」
そう言って、奏太は出て行った。
美優「奏太、見てなさい。私に逆らうとどうなるか。雪華!」
雪華「はい。何でしょうか?」
美優「奏太の親友、彩月(さつき)を連れてきなさい!」
雪華「分かりました。明日までに見つけ出しここへ連れて来ます。」
○次の日・魔界・ペリー塔
船に乗る幸太達。
後をつけて一緒に船に乗る刺客達。
何も気づいていない幸太達。
幸太「かいき、王女はどこだ?」
かいき「あ、幸太様と離れた所へ行くと言うので人混みの奥の方へ案内しました。」
かいきに言われ幸太は謝りに行くことにした。
幸太「かいき、王女の所へ案内しろ。」
かいき「あ、は、はい。」
その頃麗奈達は
麗奈「みらい、私ってそんなに恐ろしい人に見える?」
みらい「いいえ!どうしてそんな事を?」
みらいに聞かれ麗奈が悲しい顔で答えた。
麗奈「あの頑固で私の話を聞こうとしない人を見ると」
みらい「あ、あの麗奈様、水界の・・・」
後ろに幸太がいたが幸太は言わないでくれと合図を送った。
みらい「い、いえ、何でもありません。続きを・・・」
麗奈「あ、そう?まぁいいわ!それでね、あの王子を見ると腹立たしいし、
私を恐ろしい人かのような目で見てくるの。
私は魔法を使ってないし、奈々って人を恨んでもないから殺そうとも思わない。
私がいくら違うと言っても信じてくれないし」
麗奈は話しているうちに思わず涙を流してしまった。
麗奈「何か涙が、ごめんね、みらいに言っても仕方ないよね。
だけどね、あの人に信じてほしいの。もちろん他の人にも信じてもらいたい。
だけど、このままだと悔しいもの。
私本当は天自水危を使えないし。父上も知ってる。
だけど、もう二十歳なのに使えないって言ったらバカにされそうで。
あの魔法は十五歳には使えてて当たり前だから、恥ずかしくて。」
みらいは可哀想になったのか麗奈の頭を撫でた。
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