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#幽霊
凛道桜嵐 新
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#日常
がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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緑さんが今日中に来て色々便宜図ってくれるってことで、ワシはとりあえず待つことにした。小さい和泉は、おとなしいのは助かるけど、ずっと捨てられた子犬みたいな顔でワシに引っ付いてる。
『大丈夫だぞー、絶対治るからな、好きなもん作ってやるからな、元気出せ』
ワシは小さい和泉をぎゅっとした。小さい和泉は、まっすぐな目でワシを見上げて言った。
「おれんじじゅーちゅ」
『それは……ない!』
好みも子供になってるんだろうな、でも和泉の好きなもんくらい飲ませてやりたい、買い物行けないの不便だ……。
大人用の食器が使えないから、和泉の昼飯には、おにぎりを出して、あとは味噌汁をスプーンで食べさせた。食べ終わったチビ和泉は、目をこすりだしたので、寝室の布団で寝かしつけてやった。色々ありすぎたもんな、そりゃチビじゃ疲れるよな。
「ちとしぇ、ぎゅーちて……」
『うんうん、ぎゅー』
お母ちゃんか、ワシは。
そんなこんなでチビ和泉が寝付いたから、寝室を出て一息ついてると、インターホンが鳴った。
『あ、緑さん』
「大丈夫!?」
『あ、今、和泉寝てるから、しーで』
「あっごめん……」
緑さんを家に入れたら、ヒソヒソ声でこう言われた。
「あのね、寝てるままでいいから、私にも和泉さんの様子見させてくれる?」
『うん』
声を潜めて話しながら、ワシは緑さんに寝室の和泉を見せた。寝てる小さな和泉は本当にただのチビ助で、ワシは胸がぎゅっとなった。
緑さんは、小さな声で頷いた。
「あーなるほど、狭山くんの言う通りだわ……すぐ行かせてよかった」
そっと寝室から出て、改めて緑さんに話を聞く。
『和泉、解呪専門の人じゃないと無理なんだろ?』
「うん。あと、久慈さんだっけ、猫又の長の知り合いだそうなんだけど、そっちとも連絡取ってる」
『え、それで詳しかったんだ、あの人』
どこで縁があるかわかんないな。
「でね、もうやり方が脳筋にもほどがあるんだけど、外出る用のお守りに、この御札守り刀にくっつけといて」
緑さんは、でかいトートバックからどさっと御札の束を取り出した。護符用の簡単な術式だけど、この量だとすごい加護だ。
『うわ、すごい……』
「もう力でゴリ押しするくらいしかなくて……近所の買い物くらいなら、これで大丈夫なはずだから」
『ありがとう、和泉あんなだから、せめて好きなもん飲み食いさせてやりたくて』
「とよか病院にも連絡取ってるから。近い内に診てもらえる」
『うん、本当にありがとう』
ワシが、御札を紐で守り刀に縛り付けたのをを見届けて、緑さんは帰っていった。とにかく、これで外出れる。和泉が寝てる間、コンビニにオレンジジュース買いに行こうかなと考えてたら、和泉がワシを探す声がした。
「ちとしぇ、ちとしぇ?」
『ん? ここだぞー、大丈夫だぞ』
チビ和泉は、とてとてワシに駆け寄って抱きついてきた。
「ちとしぇ、ちーする」
『おっ、おもらししなかったか、えらいぞー』
小さい和泉にトイレさせてから、ワシは和泉に笑いかけた。
『ワシ、外出てよくなったから、一緒にオレンジジュース買いに行こうな』
和泉はどうしてもワシから離れたくなさそうだったから、一緒に連れてこうと思ったんだ。
本当に間違いだった。和泉を傷つけるのは、和束ハルだけじゃなかったんだ。
コメント
1件
「ちとしぇ、ちーする」とか言われたらもうお母ちゃん確定よね…😭💕 チビ和泉の無邪気な仕草がいちいち可愛くて胸がぎゅーっとなる。オレンジジュース買いに行く約束した後の最後の一文、まさかの展開で血の気引いた…「和泉を傷つけるのは、和束ハルだけじゃなかった」って、千歳さん自身が何かやらかしちゃうの?それとも別の誰か?続きが気になりすぎて夜しか寝れないよ…!