テラーノベル
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部屋に冷たい沈黙が流れる。
「お前のそういうところ、マジでキライなんやけど!」
怒鳴り声と一緒に投げ出したクッションが壁に当たって落ちた。俺、シャオロンは荒い呼吸を整えながらソファに座っているロボロを睨んだ。言い過ぎたかもしれないとは思ったけど、いつもこうやって溜め込んだ気持ちが爆発してしまうのだ。
『……そっか。』
ロボロの声は驚くほど冷静だった。雑面で表情はわからないけれど、ピンク色の瞳だけが俺をまっすぐ見つめていた。
『じゃあ、別れよか。』
一瞬、時間が止まったように感じた。
「……は?」
理解が追いつかない間に、ロボロは立ち上がっていた。玄関に向かう足取りは迷いがない。
「待てよ!冗談やろ……?!」
『冗談なんかやないよ。シャオさんが本当にそう思ってるなら、無理に一緒にいる意味はないよな。』
ドアが閉まる音が響いた。鍵の音がして、ロボロの足音が遠ざかっていく。
部屋にひとり残され、俺はしばらく動けなかった。頭の中でロボロの言葉が何度も繰り返される。
『別れよか。』
その夜、ベッドに入っても眠れなかった。隣にあったはずの温もりがない。何度もスマホを開いては閉じ、ロボロからの連絡を待ち望んだ。でも画面には何も表示されない。
「……バカ……」
呟いた声は震えていた。涙が枕を濡らしていく。
あの時、「嫌い」なんて言わなければよかった。本当は大好きなのに。ただロボロにもっと構ってほしかっただけなのに。
窓の外から車の走行音が聞こえた。もしかしたらロボロが帰ってくるかもと期待して窓際に立ったけれど、通り過ぎるのは知らない車ばかりだった。
「ロボロ……会いたい……」
月明かりに照らされて、俺の影だけが寂しげに床に伸びていた。
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