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私たちを引き止める声に馬車を止め、降りるとリオネルは息を整え話し出した。

「エレノア、体調は良くなったのか。もう少し休んでいっても良かっただろう」
「挨拶もせずにすみません」
「アンタが忙しいだろうと気を遣ったんだ。すまなかった」

アッシュが言うとリオネルが首を振る。

「いや、責めているわけじゃないんだ。君たちにとってここは居心地が悪いだろうから……」

そう言ってリオネルは大きくそびえ立つ城を眺めた。前までここは私にとって父が殺された場所だった。

「エレノア、君の父上のことだが……」
「リオネル王太子殿下」

彼はきっと国民に向けて言ったあの言葉ではなく、死罪を言い渡した父親に代わって自分の口でしっかりと伝えたかったのだろう。

彼のそ************

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冷酷伯爵が私を愛する理由

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