💚「…うん、大丈夫だよ。ありがとう」
立ち上がってズボンを払うと、笑顔を作って歩き出す。
進路を目で追いながら自販機に走り、光の速さで水を買って追いかけた。
🖤「先輩待ってください、これ」
言いながら、やや強引に握らせる。
💚「ありがと…君は?1年生?」
🖤「はい、1年の目黒です。目黒蓮です」
💚「目黒くん。ありがとう。俺は」
🖤「生徒会長ですよね、阿部さん。入学式で見ました」
食い気味に言ってしまったけど、生徒会長は笑ってくれた。
💚「そうだよ、よく覚えてたね」
🖤「覚えてました、一目惚れしたんで」
💚「えっ?」
🖤「あっ」
変な間が流れた。
💚「目黒くん」
🖤「あの、俺…ほんとに」
💚「ありがと。今度御礼させてね、君の事も教えて?」
🖤「えっ、はい…もちろん……」
連絡先を交換して別れ、家に帰ってメッセージアプリを開き、阿部さんの連絡先が入っているのを何度も何度も眺めた。
何か送りたくてメッセージを打っては消し、しまいに寝落ちして朝になってみたら変な絵文字と『ゃ』とか送られていたけど『おやすみ』とスタンプが返ってきていたので二重の意味で飛び起きて、家族も驚くほどの機敏さで用意をして意気揚々と学校へ向かった。
恋が走り出した気がする。
サッカーもっと頑張ろう。
阿部さん頭良さそうだから勉強もしよう。
こんなやりとり1つで、世界が大きく開けたように俺の胸は躍っていた。
コメント
27件
春らしいさわやかな恋のお話🌸
サラッと自分の想いを言ってしまっためめくん可愛い((o(。・ω・。)o))好きな人とのメッセージのやり取り、近づきたい想い全部うん、うん❕って口角あがりながら見てた でも気になるのはふたりが出会った時にあべべが泣いた後だったのが気になる 何があったのかな?なんで泣いていたの?
続きお願いしたい🙏 「お前誰だよ案件」に吹いたわ🤣