テラーノベル
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「俺の彼氏はスーパーダーリン」の続編です。
キヨ×レトルト
大好きな2人のカップリングです。
ご本人様達とは全く関係ありません。
ただの妄想のお話です。
レトさんが大好きなキヨと、すぐ照れちゃうレトルトの休日の昼下がりから始まります。
スタートヽ(*^ω^*)ノ
こんちゃーす!レトルトと申します!
俺の彼氏キヨくんは
顔よし!ビジュよし!性格よし!
のスーパーダーリン。
たまに意地悪だけど俺の事大好きみたいやから
許してあげてる笑
俺もキヨくんが大好きだし(照)
よー!みんな!俺はキヨ!
俺の彼氏レトさんは可愛くて可愛くて可愛いんだ!
俺だけのレトさんだから、その辺よろりんこ菊地凛子!
以上!
日差しがやわらかく差し込む休日の午後。
レトルトの部屋では、ソファに並んでゲームに興じるふたりの姿があった。
『……ふっふっふ、レトさん、今の俺の操作、見た? 完全に神プレイだったんだけど』
「見てた見てた。でも最後のジャンプ、ギリギリだったな笑」
そんな他愛もないやりとりが心地よく、レトルトはふと、隣で笑うキヨの肩に頭を預けた。
『……ん?』
「……なんか、こうしてると安心するなって思って」
レトルトの呟きにキヨは少し驚いたように目を見開き、そしてふわりと笑った。
『……俺もだよ。レトさんといる時が、いちばん落ち着く』
ぴたりと額を寄せ、優しく唇を重ねるキヨ。
そのまま耳元で囁くように言った。
『……なあ、レトさん。話、ちょっといい?』
「ん? なに?」
『俺が作った“AI彼氏育成アプリ”のダウンロード数が国内一位になったんだ』
「えっ、ほんまに!? すごいやん! おめでとう!」
『ありがとう!でね、記念パーティー開くことになってさ……関係者とか記者とか、いろいろ来るみたいなんだけど……』
キヨは少し照れたように視線を外した。
『レトさん、来てくれない? 俺の“大事な人”として。それに俺達が出逢うきっかけになったアプリだしさ』
「……俺なんかが行ってええの……?」
『“なんか”じゃない。レトさんが来てくれないと、俺、行く気失くす〜』
冗談混じりで、でも真っ直ぐすぎる言葉に、レトルトは少し俯いて、でも頬を赤らめて笑った。
「……しゃーないなあ。キヨくんの“彼氏”として、ちゃんと見守ってるわ」
『……ほんとに?来てくれるの?』
キヨは目を丸くして、それから一気に笑顔をはじけさせた。
嬉しさを隠せない様子で、小さく拳を握ってガッツポーズを決める。
『やったー!マジで?うわ、嬉しすぎる!」
リビングをくるっと一回転して、ソファに戻ってきたかと思うと、今度はレトルトの隣にぴたっと腰を下ろした。
『レトさんが来てくれるなら、俺スピーチがんばっちゃお〜』
「なんなんそれ……子供みたい」
レトルトは、その姿に思わず笑ってしまった。
でも、心の中に不安の種が一つ….。
「……ねえ、キヨくん」
『ん?』
「行くって言ったけど……正直、怖い。人がたくさんいる場所、苦手なんだ。」
言いながら、レトルトは両手をぎゅっと組み合わせたまま、視線を落とす。
するとキヨは、一瞬だけ黙った。
でもそのあと、ふぅと息を吐いて言った。
『……じゃあ、うっしーと一緒に来なよ』
「え?」
レトルトは、驚いて顔を上げる。
「うっしーって……いいの?キヨくん、うっしーのこと、嫌い….だよね?」
『嫌い!大嫌い!でも、パーティー中、俺ずっとレトさんのそばにいられないかもしれない。俺が主催側だから挨拶回りとか、スピーチとかもあるし。だから……今回だけは、許す』
とても不服そうに下を向いているキヨ。
その姿がなんだか愛おしくて、優しい抱きしめて頭を撫でるレトルト。
「ありがとう、キヨくん。ごめんね、我慢させちゃって。でも、キヨくんのかっこいい姿れるの嬉しいな」
その言葉に先程まで不貞腐れていたキヨの気持ちは一瞬にして舞い上がった。
ふくれっ面から一転、口元にはにかんだような笑みが溢れた。
その夜、レトルトはスマホを握りしめたまま、何度もメッセージの内容を書いては消していた。
でも結局――思い切って電話をかける。
「おう!レトルト?どうした?」
「あ、うっしー?今、大丈夫?」
「うん、大丈夫」」
「……えっとさ……お願いがあるんやけど」
「……あ〜、なんかやな予感するわ……」
思わずレトルトは笑ってしまった。
そして深呼吸をひとつしてから、静かに話し始める。
「キヨくんが作ったAIアプリがさ……ダウンロード数1位になって、その記念パーティーに……招待されたんだけどさ」
「へぇー。……すごいなあいつ、そーゆーのちゃんとやってんのな」
「……それで、来てって言われて……行くって言っちゃったんだけど人混み怖くて…」
「……あー、なるほど」
「たぶん一人じゃ無理かも」
「……うん」
「だからうっしー、一緒に来てくれん…?」
しばらく無言になったうっしーの反応を、レトルトはじっと待った。
「……キヨがそれ言ったの?」
「うん。『じゃあ、うっしーと来たら?』って……」
「……はあ? キヨが、“俺と一緒に来れば”って?」
うっしーの声が一オクターブ上がった。
「うん、言ってくれたよ。『パーティー中はずっとそばにいられないから』って。うっしーなら安心できるでしょ、って」
「あのサイコパス野郎がそんな事言うはずない」
「うっしー…笑」
「だってあいつの発想、いつもぶっ飛んでんじゃん。『レトさんに近づいた罪』とか言って、俺の存在をこの世から消そうとしてる未来しか見えねえんだけど?」
レトルトは小さく吹き出して、肩をすくめた。
「大丈夫だよ、そんなことしないって。……たぶん」
「おい、“たぶん”ってなんだ。全然安心できねーんだけど」
うっしーは大きなため息をついた。
「はぁ。…お前がそう言うなら、まぁ、行ってやってもいいけどさ。言っとくが、俺はあいつに頭なんか下げねーからな。にらまれても睨み返す。毒も吐く。笑顔なんて絶対しねぇ。売られた喧嘩は買う 」
「うん、うっしーはそれでいいよ笑」
口では悪態をついても、レトルトの不安そうな顔を見れば、
迷わず背中を支えてくれる。
それが、レトルトが誰より信頼している“親友・うっしー”。
「……ほんと、ありがとね。頼りにしてる」
「……ったく。レトルトのためだからな」
そっとスマホを切ったあと――
うっしーは小さくつぶやいた。
「あいつ……ほんとに俺を信用してんのか、それとも……
あえて泳がせて殺すタイプか……」
けれど、その顔にはうっすらと笑みも浮かんでいた。
つづく
コメント
2件
待ってたので凄く嬉しかったですこれで安心して寝れます!