※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体、事件などとは一切関係ありません。
〈File17:しんしんと言葉が積もる〉
佐伯の背後に包丁を持った沼田がいた。
血走った眼光で包丁を振り上げる。
「ざまあみろ!!」
私の勝ち、私の勝ち、私の勝ち!
私の勝ち!!
だけど、勝利の確信は長くは続いてくれなかった。
「……え?」
宙を舞ったのは沼田だった。
「ンぐ、ガ……ッ」
沼田は完全な死角から佐伯に襲いかかった。
人質にするなら力が弱い女の方がいいって考えたんだと思う。
だけど佐伯は沼田の右腕をいなして、沼田の懐に入りこんだ。
そして体格差のある男を背負うように持ち上げ、床に叩きつけてしまった。
とっさのことで沼田はまともな受け身も取れずに、フローリングに叩きつけられて、痛みに身悶える。
それでも起き上がろうとしたけど、わずかに遅い。
「い、イ*********
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