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side 大森
主役:大森
僕は中性的で可愛らしいとよく言われる。
長めの前髪。
白い肌。
笑うと柔らかい。
男女問わずモテる。
自覚はある。
でも、 それを武器にしたことはない。
問題は、番組制作の年上男性スタッフ。
最初は普通だった。
「大森くんって本当綺麗だよね」
「中性的でさ、唯一無二」
褒め言葉。
でも、 距離が近い。
やたらと肩に触れる。
打ち合わせのとき、椅子を必要以上に寄せてくる。
僕は引きつった笑顔。
「ありがとうございます」
流す。
でも、 次第にエスカレートしていった。
「今度2人きりでご飯どう?
若井くんと藤澤くんいなくてもいいでしょ?」
冗談っぽい声。
でも目が笑ってない。
ある日。
廊下で呼び止められる。
「大森くん、ちょっと」
腕を軽く掴まれる。
ほんの一瞬。
でも、 ゾワッとする。
「次の特番さ、大森くんをもっと推したいんだよね
その代わり、俺と仲良くして?」
冗談のトーン。
でも内容は最低。
僕の胸が冷える。
気持ち悪い。
でも、 強く言い返すのが怖い。
角を立てたくない。
仕事に影響したら。
そう思ってしまう。
「考えておきます」
逃げるように去る。
side 藤澤
夜。
僕は気づく。
「今日元気ないね」
元貴は笑う。
「……っ、気のせいだよ」
でも視線が泳いでる。
若井が静かに隣に座る。
「……はぁ。誰になにされた」
短い一言。
元貴は黙る。
でも、 メッセージが来た。
“今日も可愛かったね”
“俺だけの特別でいてよ”
僕はそれを見て固まる。
若井の空気が一瞬で冷える。
「ブロックして」
若井が即答。
元貴は首を振る。
「仕事で関わるから」
その言葉で。
若井が立ち上がる。
「俺が話す」
低い声。
本気で怒ってる。
翌日。
若井と僕が同席で打ち合わせに参加。
そのスタッフはニヤニヤしてる。
「今日は3人揃ってるんだ」
若井が真っ直ぐ言う。
「単刀直入に言います。
大森に私的な連絡をするのはやめてください」
空気が止まる。
スタッフは笑う。
「え?褒めただけなんだけどなぁ」
僕が穏やかに、でも鋭く言う。
「断りにくい立場利用してません?」
沈黙。
逃げ場がなくなる。
若井が続ける。
「仕事の話だけにしてください」
静かな圧。
そのスタッフは徐々に関わりを外される。
局内でも以前から問題視されていたらしい。
今回をきっかけに異動。
表向きは“配置転換”。
実質、元貴に近づけない場所へ。
帰り道。
元貴は小さく息を吐く。
「ごめん、言えなくて」
僕がすぐ言う。
「しょうがないよ。」
若井も頷く。
「でも、嫌だと思った時点でアウトだからね?」
元貴は少し震えてる。
「気持ち悪かった」
やっと言ってくれた。
若井がそっと抱き寄せる。
「もう触れさせない」
僕も反対側から手を握る。
「元貴は可愛いけど、誰のものでもないんだよ」
元貴はふっと笑う。
「ふたりだけのものだよ、って言ったら?」
若井が小さくため息。
「それはそれで重い」
僕が笑う。
空気がやっと柔らかくなる。
守る。
ちゃんと。
甘くない優しさで。
よく分からない話が大量発生しすぎてますね😩