この作品はいかがでしたか?
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💙サイド
💙「涼太、亮平のとこ行こ?」
❤️「うん。」
昼休み。
いつものように、亮平のとこに行く。
でも、今日はいつもと違った。
教室に亮平がいなかった。
💙「ねぇ、りょうへ、阿部知らない?」
モブ「阿部くんならさっき目黒くんと保健室の方に…。」
保健室?
なんで?
大丈夫なの?
💙「ありがとっ。」
俺は気づいたら走り出してた。
保健室の方に。
❤️サイド
亮平が保健室行ったって聞いて翔太が走り出した。
❤️「ちょっと、翔太!」
僕だってもちろん心配だけど。
もう、あの頃みたいになって欲しくないから。
亮平がこっちに越してきたのは僕らが小3の時だった。
僕には弟がいなかったから、
弟ができたみたいで嬉しかったのをよく覚えてる。
💚「りょうたくん!しょうたくん!」
そうやって僕らの名前を呼ぶを亮平の笑顔が忘れられない。
毎日のように遊んで。
笑って。
そんな日々がいつまでも続くと思ってた。
ある日を境に
💚母「なんでこんなこともできないの!」
💚「お母さんやめて!グスッ」
毎日のように怒鳴り声が聞こえてくるようになった。
時にはドンッとかパンッとか叩くような音も。
後から聞いた話だけど、中学受験に失敗したらしい。
亮平に聞いても、
💚「大丈夫だから。ニコ」
としか言わない。
当時、中学生だった僕らは何もできなくて。
そんな日々が何週間も続いた。
だんだんと亮平の顔から笑顔が消えていって。
本人は大丈夫って言ってるけどしんどそうで。
しばらくすると亮平のお母さんも気が済んだようで 怒鳴り声は聞こえなくなったけど。
でも、前のようには戻れなかった。
亮平はお母さんに逆らえなくなった。
以前のような笑顔は戻ってこなかった。
人前に立つ時はいつも作り笑顔。
僕らも亮平のこと助けてあげたかった。
本当の笑顔を取り戻してあげたかった。
でも、それはできなくて。
僕らじゃなくて。
今、気にかけてるのは少しでも亮平を楽にしてあげたいから。
最近、状況が変わってきた気がする。
説明は難しいけど亮平の目に光が少し戻ったような…。
それは彼に出会ってからだ。
ねぇ、亮平を助けてあげてよ…。
…目黒蓮くん。
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