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___________________________芬side
「…どうしたフィンランド?食わねえのか?」
机に並べられた料理に手を付けていない俺の様子を見て、
不思議そうな表情をして俺にそう問いかけるロシア。
「…えっ、いや…なんか申し訳なくて…、」
「…ははっ!まだ気にしてんのかよ?」
俺が自分の意思を告げると、
ロシアは笑ってそう言う。
「そんな遠慮なんかしなくても良いのにな。なあ親父?」
「ああ。お前を保護するってのは俺達が決めた事に過ぎないからな。しっかり自分の発言には責任くらい持つさ。」
そんな言葉に、暖かさを感じて。
俺を撫でる2国の手は酷い程優しかった。
「…だから遠慮なんかせずしっかり食え。倒れるぞ」
「…うん」
誰かと食卓を囲むなんて本当に久しぶりだった。
その時間は俺含め3国の間に、笑顔とささやかな幸せを運んだ。
___________________________no side
この時、フィンランドは未だ大国等の想いと計画を知らぬ侭、 無意識のうちに彼等の優しさに触れ、北欧の彼の 警戒心は紐を引っ張る様にするすると解けていくのだろう。
彼等がフィンランドに向ける黒い絵の具を垂らした様な恋心は、 “純愛”とは呼べない様な物で。
それ故に、【夕食の中に何が入っていても可笑しくないのだ。】
…例えば、睡眠薬とか。
…彼等は青い十字の彼を愛している。
そう。誰にも触らせたくない程に…、誰の視界にも入れたくない程に。
彼等の独占欲にも似た愛情は、時の流れに比例して濁っていき、風船の様に膨らむ。
…然し、風船の様に膨らんでいくというだけで、
中身が空で軽い訳ではなく、重く大きな感情を抱えている。
重い一方的な感情は時として、誰かを壊してしまう。
…彼等の愛を止めようとするなんて100年かかっても無理だろう。