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コメント
1件
あらら、ジェニの作戦がまさかの展開に!藤子の「仲良しよ?」っていう誤魔化し方とか、ジェニの仕事熱心な感じとか、キャラの個性がしっかり出てて楽しかったです。最後のラテぶちまけでCEO登場って、この後の修羅場が気になりすぎます…!次どうなるんだろう。
【メビウス本社ビル】
蒸し暑い午後、藤子はメビウス本社ビル1階のスターバックスコーヒーで、午後のコーヒーブレイクタイムにジェニを誘った
今日は文也とある作戦を立てていた、名づけて「ジェニのバッタリ運命の出会い大作戦」だ
この日のために、藤子は文也と何日も話し合って、完璧なジェニに素敵な男性との出会いを演出する台本を考えた
なぜなら大親友の、独り者のジェニを差し置いて、自分だけ幸せになるのはどうしても気が引けてしまっていて、まだ藤子は文也と婚約したことを、ジェニにも会社の誰にも話せないままでいた
そこでまずは、文也のことを報告をする前に、さりげなく午後のティータイムだと言って、スタバにジェニを呼び出す。でもそれはあくまで表面上の理由に過ぎなく
ジェニと二人であれこれ話をしている時に、偶然文也が同僚の「堀越君」を午後三時きっかりに、ここに連れて来て会わせる作戦だ
文也いわく、「堀越君」はジェニと同い年で、文也の部署でも評判が良く、将来有望株の営業マンだそうで、ジェニとも共通の仕事虫で話が合いそうだ
おまけに先月彼女と別れたばかりで、ジェニには申し分ない人だと文也は言う、ここで大事なのは、これがお膳立てだということを、ジェニには絶対気づかれないようにすることだ
もしこれが藤子が堀越君を会わせる計画だとジェニにバレたら、1分後には、ジェニはさっさと仕事に戻ってしまうだろう
メビウスタワービルに務める社員は、みんな洗練されていて、感じが良いが、ファッションセンスはほとんどの人が無地の「ユニクロ民」だ
藤子とジェニはユニクロのナイロンの匂いが苦手なので持っていないが、商社では無地のユニクロはどうやら必須で、あれを着ていたら間違いないと言われていた。堀越君は文也と同じで商社には珍しく小花柄のシャツを着ていたり
「ユニクロ民」よりもファッションセンスが洗礼されているそうで、そこも多分ジェニと気が合うはずだと文也が太鼓判を押している
午後の込み合うスターバックスで、藤子とジェニは入り口から一番目立つ立ち飲みカウンター席を陣取った、後10分で文也がお目当ての彼を連れてここに来る
当然ながら文也が藤子達を見つけて声をかけてくる、そして一緒に連れている堀越君をジェニに紹介する、それはごく自然に
部署は違えど、同じ会社で働いているなら当然起こることで、後は二人を残して文也と藤子は退散する、完璧な作戦だ、ジェニがアイスカフェラテグランデサイズを啜りながら藤子に言った
「ところで藤子、セクシーなエクボボーイとはどうなったの彼の家にディナーにお呼ばれしたんじゃないの?」
藤子はアイスキャラメルマキアート(ミルクを無糖アーモンドミルクホイップにカスタマイズ)のグランデサイズを啜りながらジェニにどう言おうかと考えていた
「あっ、ああ・・・彼?」
実は一緒に韓国に行って、結婚してくれとせがまれて、毎晩気絶するまでセックスしていますなんて、仕事しかしていないジェニには現時点では絶対言えない、刺激が強すぎる
「な・・・仲良しよ?お友達としてだけど・・・」
ジェニがマジマジと藤子を見る
「そんなもの向こうは絶対友達なんて思ってないでしょうよ?あきらかにエクボはあなたにぞっこんじゃない!真紀ちゃんも私も同じ意見よ、エクボは良い男よ、ずいぶん年下だけどね」
さらにジェニがケラケラ笑って言う
「真紀ちゃんは財務部長と再婚するし、エクボは藤子に夢中だし、メビウスのセクシートリオはすでに崩壊寸前ね、後はろくでもない無情なクビ切り社長だけ」
藤子は頬を染めた
「あの社長、実は婚約者がいるんだって」
藤子がそう言うとジェニはびっくりした表情をして言った
「それは婚約者がお気の毒だわ!」
ジェニは本気で婚約者に同情していた、最近では神崎広告代理店の中でも、ジェニの「松下竜馬嫌い」は有名になっていた
#復讐
すっこ
2,432
652
#短編集
りすぐみ
108
#恋愛
ばたっちゅ
4,526
「どっちみち、二ヶ月後の人員削除の件は失くして見せるわ!このまま上手く行けば、三か月後の売り上げシュミレーションは過去最高のものになると思うの」
「そうなんだ」
うわの空で藤子はジェニに合づちを打った
「先日うちが無料で広告枠をあげたスポーツ用品店あるでしょ?そこが東京にも支店を出すらしいの!そこで無料枠の評判が良かったからって新しい支店の広告を出したいってね、だから二つ提案をしたのよ、ひとつは大型予算で、もう一つは度肝を抜く大型予算よ!年末にそこのスポーツウェアを着せて、人気ユーチューバーにバンジージャンプさせるとかどう?」
藤子もワクワクして言った
「それ、絶対面白い!」
ジェニはニヤリと笑った
「絶対紅白にCM出すより、こっちの方が再生回数取れると思うから影響力があるわよ、って・・・そろそろ行くわ!この企画どうしても通したいから」
「も・・・もうちょっとその話聞かせて!」
―ああっ!文也君!!早く来て!!―
藤子がテーブルに置いてあるスマートフォンの時計をチラリと見た
「思いついた時点で行動しなきゃ!さっそくユーチューバーのスケジュール押さえないと・・・って、ちょっと、聞いてる?」
「聞いてる、聞いてる」
藤子が腕時計を確認するのを見てジェニも同じことをした
「混んできたからオフィスに戻りましょうよ」
「もう少し待って」
藤子は素早く頭を回転させた、後1~2分でいいから、なんとしても彼女を引き留めなくては、そこでジェニのスマートフォンが鳴り、彼女はテーブルの上からスマホとアイスカフェラテをひっつかんだ
「オフィスで話すわ!!それじゃ、お先に」
その時、藤子はジェニのアイスカフェラテグランデサイズの蓋がずれて、キチンと閉まっていないのを確認した、カフェラテは半分以上残っている、ジェニは藤子にくるりと背中を無けた
「ジェニ!!気を付けて!その蓋閉まってない・・・あっ!!」
その瞬間、藤子にはすべてがスローモーションで動いているように見えた
次に何が起こるかわかった、その時ジェニのすぐ後ろに入って来たメビウスホールディングスCEO「首切り松下竜馬」との衝突は避けられなかった
竜馬の真っ白のシャツに包まれた胸板に、振り向いたジェニが正面からぶつかった
ジェ二と藤子の叫び声と・・・アイスカフェラテが辺り一面に飛び散った
今や社長の胸はジェニのぶちまけたアイスカフェラテでびしょ濡れになっていた
キャー!
「しゃ!社長・・・!」
竜馬の隣にいた部下達がうろたえていてる、ただでさえメビウスの鬼経営者をスタバで見かけるのも珍しいのに、この大惨事に居合わせたほとんどの社員が青ざめて固まった