【あらすじ】
ストーカーを効率よく絞り込むため、私は第一審査の方法を思いついた。
いよいよ、選手権の序章が始まる。
ーー
まず、手始めに――『釣り堀』を作るとしよう。
……と言っても、魚を釣るわけじゃない。まぁ、そんなの分かってるか。
私が行うのは『釣り行為』だ!
一応、説明しておく。
『釣り行為』というのは、悪く言えば“詐欺”みたいなものだ。
ただし、これはあくまでたとえだ。
なぜなら、釣り行為で騙された側は、金を失うわけじゃない。
せいぜい失うのは、“膨らんだ期待”と“時間”くらいのものだろう。
――とりあえず、それをやる。
よく言うだろ?「犯人は必ず現場に戻る」って。
今回の場合、その“現場”はクローゼットだ。
だが、犯行現場の痕跡は一つじゃない。
私のストーカーなら、必ず投稿のどこかで痕跡を残すはずだ。
……そう思っている。
まずは、“釣り行為”の前に“撒き餌”をする。
撒き餌――つまり、『投稿』だ。
それくらいしか、自然に人を集める方法はない。
そして、その撒き餌に集まってきた“怪しいアカウント”たちを、『候補者リスト』に入れていく。
……ってか、リストの名前どうしよう?
誰か案、募集中で〜す!(誰にだよ)
私は、そう呟きながら――
一つ目の“撒き餌”となる投稿をアップした。
その内容とは…
続く
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