藍Side
「んぁっ‥‥‥」
快楽から逃れようとシーツを掴みずり上がる。力を入れようとすればするほど、脱力感に襲われ‥腰を強く引き戻されてしまう。
俺の身体はどうしてしまったんだろう。
ハッと気付くと、小川さんが微笑みながら上に覆いかぶさっている状態にある。俺の下半身を弄りながら‥
半ば強引に顔を掴まれた後、キスをされるも‥身体に力が入らないおかげで拒む事も出来ない。
長いキスに息苦しくなり、頭の芯がボーッとなる‥そのたびに意識を失いそうになる感覚に耐えるので精一杯だった。
それに‥
小川さんが執拗に責めるからなのか‥。体内に侵入する指が中を弄るたびに、強烈な快感が身体中を駆け巡る。
「やら‥や‥め‥て‥」
震える手で小川さんの腕を止めようと掴むが、やっぱり力が入らない。逆に、 体内を抉る指とは正反対の指をグッと口腔内に押し込まれる。
嗚咽反射が伴い、涙がボロボロと伝い落ちる。
「はぁ‥藍のお口あったかいね♡俺のを咥えてみる?」
うっとりと夢見心地のように呟かれるが‥必死で首を振った。しかし、首を振ると、口腔内に押し込まれた指をさらに奥へと入れられる。苦しい‥そう伝えたくても口を塞がれている為、それも出来ない。
必死で小川さんを見つめた。この苦しさから解放してくれるようにと‥。
「そんなに泣くほど辛い?」
止めどなく涙を流す俺を見つめながら、小川さんが話しかける。
「じゃあさ、藍が決めてよ?俺のをどっちの口で咥えるのか?どうする?」
優しい声色とは反対に、出された条件は到底飲み込めないものだった。
どっちも無理だと‥動かせる範囲で頭を振るが‥そんな俺を意地悪く見つめている。
「ほら?どうする?」
答えを催促するように、下の体内に差し込まれている指を中で曲げると弱い部分ばかりを責め立てる。
両足は淫らに開かされ、その間に小川さんの身体が割り込んだおかげで閉じることも出来ず‥
その間も息苦しくて堪らない。
早く楽になりたい一心で‥口腔内に押し込まれている指を吸い上げる。口の端からポタポタと唾液が垂れる中‥必死になって舌先で指を舐め回した。
「そんなに必死で舐めるなんて‥そっか、藍は口の方がいいの?」
小川さんの問いかけに必死で頷く。どちらも嫌だが‥身動きが容易に取れない今は‥口淫される方がよっぽどマシだと思った。
それで気が済むなら‥。
すると、急に口腔内なら指を抜かれ、一気に新鮮な空気が入り込む。ゲホッゲホッ‥とむせながらも何とか整えようと深く息を吸い込む。
「苦しかった?ごめん、次は気をつけるよ‥」
頭を優しく撫でられ、ふと‥見上げると小川さんの瞳と対峙する。普段と変わらない眼差しに、もしかしたらここで止めてくれるんかもと‥淡い期待を抱いてしまうが‥
それは、無残にも打ちのめされてしまう。
開かされていた両足を、胸元に付くぐらい折り曲げられ‥弄られ続けた秘部を眼前に晒される。もうすでに数本の指で解されたその場所は、中で指を広げられると‥容易に広がってしまう。
「藍のココ、すげぇ解れたね♡俺のも入るな、」
小川さんの言葉に愕然としてしまう。
「やぁ‥くち‥って言うた‥の‥にぃ‥」
俺に決めさせると言っていたのに‥。あの言葉は嘘だったのか。
「藍はウソつきだからな。本当は挿れて欲しいんでしょ?さっきから俺の指に絡みついて離れようとしないんだけど?」
「そんな‥こ‥とある‥わけ‥な‥」
「ウソつきはお仕置きしないといけないな‥」
満面の笑みを浮かべながら小川さんがさらに足を押さえつけるせいで‥腰が浮いてしまう。満足に動かせない身体は抵抗する事も困難で、入り口付近に熱い熱量を押し付けられても‥どうすることも出来なかった。
「やぁ‥‥‥‥‥」
短い悲鳴が口をついて出る。
この後やってくるであろう、捩じ込まれる感覚に身震いし‥瞳を瞑る‥
その時‥
静寂な部屋に響き渡る‥携帯の着信音。
音のする方向に目を向けると‥俺の携帯だった。
サイドテーブルに置いたままの携帯に向けて腕を伸ばす。
後少し‥。
しかし‥そんな緩慢な動きで取れるわけもなく‥先に携帯を取り上げた小川さんが携帯の画面を見つめる。
「ふーん、祐希さんか‥」
ポツリと呟く声。
その名前に反応し、必死に手を伸ばす‥小川さんの手から取り戻すために‥でも、
「‥‥‥あっ、ごめん、消しちゃった、」
見せられた携帯は‥もう切れた後でホーム画面に戻っていた。
それでも携帯を取り戻そうと手を伸ばし‥
気付く。
こんな姿のままで祐希さんの電話に出れるわけないじゃないか‥
何故、気付かないのか‥
諦めるように顔をベッドに沈ませた。そんな俺の頭を優しく撫でる手の感触だけが‥やけにリアルで‥
散々泣かされた手なのに‥
太志Side
「どした?」
シャワーも浴び、リラックスとばかりにベッドの上でゴロゴロしていたが‥携帯を手に持ち、神妙な顔をして戻ってきた同部屋の‥祐希を見上げた。
藍に電話してくると言い部屋を出たばかりなのに、やけに早いじゃないか。
「電話してきたんだろ?」
同じ合宿で、しかも夕食時まで一緒だったじゃないか‥もう藍が恋しいのか?と、からかってやろうと思ったが‥表情を見て思い留まる。
とてもじゃないが、そんな軽口を言える顔ではない。
「‥出なかった、」
「ふーん、それなら寝てんじゃね?」
時刻は22時に差し掛かっている。寝ていたとしても可笑しくはない時間帯だ。練習で疲れているなら尚更‥
「‥だよな‥」
そう呟くが、祐希の表情は冴えない。
「なんだよ、別に今日じゃなくてもいいだろ?明日でも‥まぁ、藍の様子ちょっと変だったから気になるのも分かるけど‥」
「‥変?‥藍‥が?」
「うん‥って、えっ?だから、電話してたんじゃないの?」
てっきりそうだと思っていたから、驚愕したような表情に、こっちが面食らう。
「藍、変だったじゃん。初歩的なミスが目立ったし、時々ボーッとしてたから。昨日寝れなかったのかと思って本人に聞いても、逆に寝落ちしてしまうぐい寝たって言うしさ‥」
「そっか‥太志はマジでいつも藍を見てるよな‥」
「お前は見てねぇのかよ‥電話に出ないなら直接行ってみれば?同部屋、小川だろ?」
小川なら2人の関係を知ってるから、部屋に来ても不思議には思わんだろう。
行くならさっさとしろよと、急かすが気になる割には一向に行く様子を見せない。何なんだ、コイツは。
「行かねぇの?てか、誰に気を遣ってるわけ?小川?智君の事は、説明したんだろ?」
小川と付き合っている智君と以前あった事を気にしているのかと思い口にするが‥
「智君とは未遂だったって話してたじゃん?」
「‥いや‥その時は‥」
歯切れの悪い言葉に眉をひそめる。いやいや、その時は‥って。
「は?‥いやいや、あれだけ俺が仲介したんだぞ?まさか、お前‥」
「太志、実は‥」
「ストップ!!今、聞くと、とんでもねぇ事になりそうだからやめとくわ!とりあえず、お前行って来い!小川が気になるなら、俺が呼んだっていいし‥」
「‥いや‥いい。俺、行ってくるわ」
携帯を手に取る俺を制し、慌ただしく部屋を後にする。よほど急いだのか、自分の携帯すらも置き去りにして‥
全く、あれで丸く収まっていると思っていたら。もしかして今、もつれた状況なんだろうか‥
俺が心配したところで現状が変わるわけでもないが‥
それでも気になってしまう‥もはや人の性なのかもしれない。
はぁと溜息をつきながら、手に取る携帯の画面をタップした。
相手は‥もちろん小川だ‥
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コメント
6件
藍くんが一番お仕置き受けてるけどそもそも藍くんはあんまり悪くないんですよー、もう許してあげて😭祐希さん今は廊下走っていいから早く向かってあげてー! 次回も楽しみにしてます😊

やはり大志さんの出番です!さすがです!大好きです! 小川さんだからあかんって! みんなで 藍くん救出お願いします🙇
小川くんもう落ち着いて!!頑張っても藍くんの気持ちは手に入らないから!それより2人の問題に板挟みにされて巻き込まれてる藍くんが1番辛いから解放してあげてー!もう智さんをお仕置してください😭そして祐希さんは早く助けて抱きしめてあげて😭そして智くんは智さんをいっぱいいっぱい愛してるあげて!多分だけど藍くんにとって小川くんが完全に怖い人認定されてる気がするから!