テラーノベル
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「あっ?やあっ、……待っ、はげし……、んああっ……」
いとの声がさらに甘くなる。
「あっ、あっ、……待っ、くるっ…… 」
その瞬間、貴時はいとの子宮口をごりっと抉った。
「ああぁああんっーーーーーーーーーー」
「ぐっ……」
ふたりは同時に絶頂を迎えた。
いとの身体は痙攣し、貴時の手を強くぎゅっと握る。
貴時は小さく呻き、いとの子宮口で白濁を吐いた。
いとは白濁が自分の腹の中にたっぷりと注がれるのを感じた。
貴時は一旦自分を抜いた。
愛液と白濁が混ざったものが大量にあふれる。
いとが休む暇も与えず、貴時はいとをうつ伏せにし、尻を持ち上げる。
貴時はいとの上で四つん這いになった。
いとの両手をぎゅっと握り拘束する。
そしてすぐにまたいとの中に入れ込んだ。
「ああぁあっーーーーーーーーーー」
いとは再度気をやった。
いとの身体が痙攣するのも構わず、貴時は抽挿を再開した。
「ああっ、あっ、深……、待っ、ああんっ」
いとは膣壁や子宮口をごりごりと抉られているように感じた。
「たかとき、さま……、待っ、ああっ」
いとはもう既に快楽の波に飲まれていた。
気持ち良すぎて何もわからない。
「あっ、あっ、ひああっ……、あんっ……」
部屋には、肌がぶつかり合う音、ふたりの荒い息遣い、じゅぷじゅぷという卑猥な水音、いとの甘い声が響くが、それを気にしていられるほどの余裕はふたりともなかった。
「いと……っ」
貴時はいとの名を、呟く。
「たか、ときさ、ま……、わたし……、ああんっ……、も、いっちゃ、う……っ」
すると貴時は一気に加速した。
貴時の先端が最奥を一際強く突き、ふたりとも絶頂を迎えた。
「あああぁあんっーーーーーーーーーー」
「っ……」
いとの背は仰け反り、華奢な身体ががくがくと震えた。
貴時は顔をしかめ、いとの中に欲望を放った。
貴時は肉棒を抜き、上半身を起こし、いとの身体を仰向けにして驚いた。
彼女は快感のあまり泣いていた。
貴時はいとの涙を親指で拭い、舌で掬い取り、彼女の瞼に口づける。
「いと」
貴時はいとの赤らんだ頬に片手を添えた。
いとはとろけるような微笑みを浮かべ、貴時の手に自分の両手を添える。
すると貴時は嬉しそうに小さく笑った。
……ああ、そんな顔を向けないでほしい。
いとは思う。
そんな目を、表情を向けられたら、本当に愛されていると勘違いしてしまう。
愛してしまいそうになる。
完全に信じると決めたわけではないのに、 揺らいでしまうではないか。
いとがそんなことを思っているとは露知らず、貴時はいとに口づける。
「んんっ……、んぅ……」
唇同士が触れるだけの優しい口づけ。
貴時は、ついばむように、何度も何度も角度を変えて口づける。
いとは心地良さに身を任せ、目を閉じた。
そのまま眠たくなってしまい、いとはころんと眠ってしまった。
それからさらに一ヶ月が経過した。
いとと柴犬、もとい茶々丸が一緒に過ごしていた、穏やかな昼下がり。
いとは縁側に座り、膝の上に横たわる茶々丸を撫でながら庭を眺めていた。
草花が揺れ、暖かな日差しが降り注ぐ。
怖くなるくらい優しい午後。
と、急に茶々丸が立ち上がり廊下を駆け出した。
「茶々丸?どうしたの?」
いとは慌てて茶々丸は追いかける。
茶々丸はすばしっこく、小回りが利く身体で、いとが手を伸ばしてもなかなか捕まらない。
数分して、着いたのは貴保の部屋だった。
いとは貴保の部屋に来たのは初めてだった。
九条家の主人であるから、部屋もこの屋敷で一番大きいのだろう、などと余計なことを一瞬考えたが、我に返る。
「茶々丸!駄目!」
茶々丸は当然いとの言うことを聞かず貴保の部屋に入る。
いとは追いかけるが、やはり茶々丸は捕まらない。
部屋中をぐるぐると回るが、やはり捕まらない。
と、茶々丸が部屋に飾っている盆栽の方へ駆け出す。
「茶々丸!」
何か冷たいものがいとの胸をひやりと撫でる。
刹那、いとは悪い予感がした。
そしてそれは当たってしまう。
茶々丸は机に登り、その身体が盆栽に当たり、盆栽が落ちた。
「あっ……」
いとは盆栽が落ちるのがやけにゆっくりに見えた。
次の瞬間、盆栽は、がしゃん、と音を立てて割れた。
いとの背筋が凍る。
途端に過呼吸になり、身体の震えが止まらなくなり、恐怖がいとを支配した。
いとの大きな目から勝手に涙があふれる。
……まただ。また怒られる。
……嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。
嫁ぐ前の日々がいとの中でぐるぐると蘇った。
数秒していとは恐怖に耐えきれなくなり、気を失った。
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